「ムールヴェードル種について その2」 ワインはじめて講座
- 2020.02.20
- ワイン初めて講座~ワインの基礎知識~
- コート・デュ・ローヌ, スペイン, ソムリエ, テイスティング, フランス, ムールヴェードル, ラングドック, 肉料理, 香り
ワイン専門商社フィラディスの直販ショップ Firadis WINE CLUBでは特に人気の高いブドウ品種『ムールヴェードル』種の2回目。
スペイン・バレンシア地方の「ムルビエドロ」を起源にスペイン南東部を中心に栽培され、そこから1960年代以降に南フランスのプロヴァンスとラングドック・ルーション、コート・デュ・ローヌの南部にまでその栽培範囲が広がっていきました。
ムールヴェードル種は、暑い地域で長い生育期間を経て完熟するブドウ。
粒はやや小さめですが果皮が非常に厚く、糖度が非常に高くなります。
つまりタンニン・色素の量が多く、アルコール度の高い果物味豊かなワインとなります。
この品種を使ったワインから最初に感じ取るのはまずベリー系果実の濃厚な印象です。
カシスやブルーベリーなどの黒っぽい果実と、イチゴやラズベリーなど赤いベリー系果実。
たくさんのベリー系果実の砂糖漬けや、煮詰めたジャムのような印象が強く前面に出てきます。
非常に暑い地域で育った果実は、その強い日照により果実の段階で既に「火が入っている」様なイメージを呈しているんですね。
そして、この品種に特徴的な香りとして、ちょっと意外性のある表現ですが、「獣の香り/肉の香り」というものがあります。
この香り表現ですぐにどんな香りかを思い浮かべるのはなかなか難しいかもしれませんが、果物でも、香辛料でも、花でも、木やキノコでもない、独特の「生き物の香り」。
ただそれは決して癖のある臭さではなく、温かみのある香り。
この品種のワインをテイスティングするときには、是非「肉の香り」がどんなものなのか、を感じ取って欲しいと思います。
それでは今回はこのへんで。
次回は『ムールヴェードル』種のワインはどんな料理と合わせるとおいしいのか、についてご紹介していきます。
それはやっぱり肉料理に決まっているのですが・・・何がポイントになると思いますか??
考えておいてくださいね。
今日も1歩、あなたはソムリエに近付きました!
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