連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!
取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!
ということで今回ご紹介する言葉は・・・
「コーヒー」
英:Coffee
仏:café (形容詞:発音は「キャフェ」が最も近いでしょうか)
今日のテイスティング用語は「コーヒー」。
前々回に登場した「バター」と同様に、造りの工程で木樽をつかっているタイプの白ワインやシャンパーニュで良好な熟成を経たものに典型的な香り。
また、同様に樽を使った赤ワインでも良く感じ取ることができます。
元々のワインのスタイルによっては、樽を使っていないものでも熟成香の一つとして表れます。
コーヒーにもいろいろな種類がありまして、例えばコーヒー豆の状態で香ばしいロースト感のある香り、豆を挽いたばかりの非常に強く濃厚なビター香、そして、淹れたてのコーヒーのとても芳しい、時に酸味まで感じさせるような香りなど。
これらを含め、コーヒーのタイプなどにも言及すると、香り表現により広がりが。
例えばやや甘い印象の「モカの香り」や、ビターな「エスプレッソ」の香り。
少しだけミルクを落とした入れたラレ・マッキアートや、ミルクたっぷりのカフェオレのような印象、などもありますよね。
ワインのテイスティングコメントをするときは、まずフルーツ系の香りでワインの方向性を分かりやすく指し示した後、コーヒー・紅茶やスパイス&ハーブ、木などの「ノンフルーツ系」で補強すると広がりが出るかと思います。
次に樽を使ったワインを飲む時には「コーヒーの香り、あるかな?」と探してみてくださいね。
それでは今週はこのへんで。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!
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