『ワインをもっと美味しく楽しむための、シンプルなやりかた』
今日は「ワインの変化」について書かせて戴きます。
先日、フィラディスがレストラン様向けに輸入している「2007年の熟成ボルドー(小売価格2,000円くらい)」を個人的に購入し、CLUB 30での数量限定販売の検討も含めて自宅で飲んでみました。
開けたてで飲むと、これがまあ香りも味もそっけないワインです。
正直、あまりおいしくはありません。
・・・でも、熟成ワインの開けたては、大抵こんなもの。
8年間眠り続けていたワイン、眠りから覚めたばかりからいきなり全開だったら逆に驚きますよね 笑
軽くおつまみを食べながら、少しずつ注ぎ、ゆっくりゆっくり飲み進めていきます。
30~40分経過したころから、このワインに変化が感じられるようになりました。
スミレの花や香辛料のような香りが立ちはじめ、隠れていた果実味と熟成の旨味がじわじわと・・・。
眠りから覚めたワインが本性を現していく、これが「ワインが開く」最初のしるしです。
ワインは、栓を開けたら1秒ごとに変化します。
そして、「ワインが開く」のに要する時間は、1本1本違います。
このワイン、例えば6人くらいで飲んでいて、開けたてを即グラスに全員分注いで飲んでしまったら、
「なんかこのワインあまり美味しくなかったね、ハズレだったね」で終わってしまったかもしれないのです。
それはワインとの出会いとして本当に残念。。。
素晴らしい真の姿を見ずに過小評価してしまうことになるからです。
この後1時間ほどおいて再度このワインを注いでみると…驚くほど素晴らしい姿に変身を遂げていました。
陳腐な表現ですが、芋虫がさなぎになって、やがて美しい羽根の蝶になるような。
香りは摘みたてのバラの花束のように華やかに、味わいは滑らかに、官能的に。
あの、開けたての引っ込み思案なワインとは、全く別物です。
これこそ、ワインを飲むことの大きな醍醐味。
しかも基本的にはたいした手間はいらず、シンプルにただゆっくり飲めば手に入る、醍醐味です。
特に、収穫年から3-4年以上経っているワインは、最低でも開けてから30分は待ってみてください。
お食事の準備ととき、お皿を並べている間にでも栓を抜いておけば、
その日のワインがぐっと美味しく楽しめるはずですよ。
さてさて、このワイン、2日目の状態も把握したいので、半分飲んで残りは栓をして冷蔵庫に入れておきました。
(敢えて空気抜きなどは使わず、ただコルクを再度差し込んだだけで冷蔵庫に入れました)
翌日の夕食でグラスに注いだら・・・さて、どうなっていたでしょう?
ここまででもだいぶ長くなってしまったので、珍しく今回は「次回以降に続く!」ということで 笑。
大したブログでもないのに引き延ばすのも僭越なのですが、
「ワインを何日かかけて飲んでも良いのか?」ということについてお話しますね。
さて、素人の長文をいつも最後まで読んで戴いて本当にありがとうございます。
今日も皆さんのワインライフがおいしく楽しいものでありますように。
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