ワイン職人に聞く、10の質問【第93回】セサール・マルケス (スペイン・ビエルソ)
- 2024.01.11
- ワイン職人に聞く、10の質問
≪ひとりのワイン職人の頭の中を覗く一問一答インタヴュー!≫
『ワイン職人に聞く、10の質問』 第93回
「セサール・マルケス (スペイン・ビエルソ)」
醸造家・セサール・マルケスさん
連載シリーズ『ワイン職人に聞く、10の質問』、今回話を聞いた生産者はスペイン内陸ビエルソの『セサール・マルケス』。
樹齢120年以上に及ぶブドウが植わった素晴らしいテロワールを有するこのビエルソを、世界の注目産地へと引き上げた”生きる伝説”:ラウル・ペレスを叔父にもつセサール・マルケスは、偉大な叔父から技術だけではなく信念も受け継ぎ、あくまでビエルソのテロワールを丁寧に表現することをモットーとしている生産者です。
インタビューの内容からも、あくまで実直に産地の魅力を表現しようとしている姿勢が伺えます。彼のワイン哲学、是非とも読んでみてください。
それでは93人目のワイン職人インタヴューを始めましょう!
目次
【ワイン職人インタヴュー】
Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか?
⇒家族経営のワイナリーの9代目なので、私達にとってはワイン造りは仕事ではなく、ライフスタイルとして継承されているものという感覚です。
Q2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は?
⇒やっぱり一番は誰かが私達のワインを試飲して、気に入ってくれたときですね。結局はそこです。
Q3:その反対に、一番辛い(辛かった、大変な)ときは?
⇒毎年やってくる収穫の時期ですね。今も昔もなかなかに大変です。
Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか?
⇒その収穫の時期をいつにするかを決めること。この判断が大きくワインの出来を左右してしまいます。
Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは?
⇒ブルゴーニュワインのようなワインです。ロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、エルミタージュ、ルフレーヴ、ムルソー…。ブルゴーニュのように、それぞれの畑を表現するワインを日々造ろうと努力しています。
Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら?
⇒ロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、エルミタージュ、ルフレーヴ、ムルソーといったところですね…
Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒私の地域の伝統的な食べ物。Cecina(チェーチナ)と呼ばれるこの地域の代表的な燻製肉に、サーロイン、チーズ、鹿肉のシチュー、子羊のシチューも合いますよ。
↑Cecina(チェーチナ)
Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか?
⇒ブルゴーニュのシャブリですね。なぜかというと私はは白ワインが大好きで、特にシャブリは特別!他にはないミネラルの個性があると感じています。地球温暖化の影響を多くのエリアが受けていますけど、今後シャブリは世界最上の白ワインになっていくのではないかと考えています。
Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒原産地、古いブドウ畑とエレガントなワインへの敬意
Q10:最後に・・・日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを!
⇒ビエルソは、将来的な展望も明るい、優れた白ワインと赤ワインがつくられるトップ産地の一つです。ぜひ私のワインを通してこの産地の魅力を知っていただければと思います。
【この生産者のおすすめワインはこちら!】
『セサール・マルケス / パラヘス・デル・ビエルソ・ティント』
『セサール・マルケス / バルトゥイエ・ヴィノ・デ・ヴィーニャ』
『セサール・マルケス / ピーコ・フェレイラ』
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