ワインペアリング奮闘記 第141回 2,000円台カベルネ主体ボルドーとステーキのペアリングを考察 / シャトー・プティ・フレイロン ボルドー
- 2022.04.09
- ワインペアリング奮闘記
- カベルネ・ソーヴィニヨン, ステーキ, ペアリング, ボルドー, 大根おろし, 星4つ, 牛肉, 紫蘇, 赤ワイン
目次
『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第141回
2,000円台カベルネ主体ボルドーとステーキのペアリングを考察
今回のペアリング課題は『シャトー・プティ・フレイロン ボルドー』です。
あれ・・・このワイン、まだやっていなかったっけ?と思ったくらい、昔から扱っている定番のボルドー赤ワインです。品種は、この価格帯ではあまり見かけなくなって来ているカベルネ・ソーヴィニヨン主体です。早速テイスティングしてみましょう。
テイスティング
グラスに注ぐと、濃さは中程度のガーネット、黒みがかった赤色ですね。
香りは熟したカシス、ブルーベリー。シナモンやピンクペッパー。乾いた土を思わせます。
口当たりはサラッとしていて、すっきりとした酸味から始まり、中盤は鉄っぽいミネラル感や、熟成を思わせるリコリスのような甘味を感じるミドルボディですね。タンニンはやや収斂しますが、時を経て溶け込んでいる印象。
アフターは枯れ葉やシガーを思わせるフレーヴァと仄かな苦味を余韻として残していきます。
全体的に自然な抽出で濃くはありませんが、カベルネ主体ボルドーらしいちょっと角張ったテクスチャと、ちょっとダンディさのあるフレーヴァでスタイリッシュさのある赤ワインです。2017年ヴィンテージで2022年現在ですが、果実もまだ生き生きとしている中で熟成のニュアンスも出てきています。
合わせる料理『和風ステーキ』
ぱっと浮かんだのは、やっぱりステーキ。
すこし角のあるカベルネのテクスチャ、厚みと噛み応えのあるお肉を合わせたいという所です。
シンプルな塩、胡椒でも全然OKだと思うのですが、シャトー・プティ・フレイロンは第一印象、爽やかな酸味のある赤ワインなのでポン酢を合わせてみるのが面白いのではないか、と考えました。カベルネらしい少々青味あるフレーヴァに大葉、そして大根おろしを加えた、和風ステーキを合わせてみたいと思います。
レシピ
サーロインを常温に戻して塩胡椒、グリルパンで裏表焼きを入れ、10分ほど休ませます。
大根おろしとポン酢をかけて、大葉を飾りつければ完成です。
ペアリングレポート
【総合評価】 星4つ:★★★★☆
【評価ポイント】
○おろしポン酢と赤ワインが出会うことで、酸味に瑞々しさのある上品なペアリングに
○塩胡椒だけで合わせてみると、よりダイレクトなミネラル感、旨味が強調された
○どちらが良いかは「好み」か・・・?
おろしポン酢を使ったことでお肉がより柔らかく、ステーキがソフトに感じられました。
今回のシャトー・プティ・フレイロンは、まず角張ったテクスチャという部分からステーキをチョイスしたのですが、
赤ワインとしてのボディはそこまで重くないミドルボディですので、和風にアレンジすることで程良くバランスしてくれた面があると思います。
逆にワインのミネラルを強調させて存在感を出させたい場合には、塩胡椒がおすすめです。
あなたはどちらを取りますか?!それでは、次回もお楽しみに。
(西岡)
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
-
前の記事
ワインペアリング奮闘記 第140回 白ワインでしゃぶしゃぶするなら? / クロズリー・デ・リ シャルドネ 2022.04.01
-
次の記事
ワインペアリング奮闘記 第142回 魅惑!たれに漬け込んだ肉とフルボディ赤ワイン / マイケル・デイヴィッド プティット・プティ 2022.04.16
コメントを書く