ワインペアリング奮闘記 第174回 自分へのご褒美は『天シャン』 /エティエンヌ・ルフェーヴル カルト・ドール
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自分へのご褒美はやっぱり『天シャン』!
今回のお題はエティエンヌ・ルフェーヴル ブリュット・レゼルヴ・カルト・ドール グラン・クリュです。
ヴェルズネイ村を中心に一部ヴェルジー村のブドウを使用したグラン・クリュ・シャンパーニュ。特産ピノ・ノワールを主体に、シャルドネを4分の1ブレンドしています。
ちなみに「カルト・ドール」「カルト・オール」という名前のワインはよく見かけますが、「金ラベル」という意味。華やかなラベルは、テーブルで映えますね。
テイスティング
グラスに注ぐと細やかな泡の立ち上り。ラベルだけでなく液色もゴールド!
香りは熟したリンゴや洋梨、グレープフルーツを中心にベリーのヒント、そしてナッツやカラメル。
口に含むとキュッと締まった酸味、後から熟した果実の甘味。ボリュームのある果実味です。
ミドルにはアミノ酸系の旨味がたっぷり!アルコールのヴォリュームもしっかりです。
アフターまで香ばしいアロマと、ミネラルの余韻が続きます。
少し熟成感があって、果実たっぷり旨味しっかりで、力強さのあるシャンパーニュです。
一言で言うと、旨い!!
合わせる料理『桜海老のかき揚げ』
こちらのシャンパーニュはピノ・ノワール主体のため黒ブドウ的な風味があり、肉料理が合いそうと思わせるところがあります。
ただ個人的にはシャンパーニュの泡にはサクッとした食感が欲しく、肉料理でピンと来るものが中々思いつきません。
どうしようかなと考えながら買い出しをしていたら、目に飛び込んできたのが桜海老。その鮮やかなピンク色が、どうもピノ主体のシャンパーニュと重なって見えました。
考えるよりもやってみようというわけで今回は、桜海老のかき揚げとなりました。
レシピ
材料は桜海老を始め、玉ねぎの薄切りとちぎった大葉。
天ぷら粉を振って冷たい水を注ぎ、軽く混ぜ合わせます。この種を揚げるだけ。
2分くらい揚げたら一度ひっくり返して、箸でつっついて軽くなっていたら取り出します。
タレは白だしにレモン汁を合わせ薄めたもの。漬けて食べようとすると天ぷらが崩れてしまうので、小匙で掬ってかけてお召し上がりください。
ペアリングレポート
【総合評価】 星4つ:★★★★☆
【評価ポイント】
○一番は食感のマリアージュ。サクサクの衣としゅわっとした泡の共演!
○レモンだれの直線的な酸がシャンパーニュの鋭角な酸によく合う
○こんがり揚がった玉ねぎが、シャンパーニュのカラメル香を一段持ち上げる。また、果実の甘味とも同調
△桜海老の味わいがワインのベリー系果実味とぶつかることで、苦味がやや強調される
良い所が沢山あって、本当に美味しいです。桜海老の香りの豊かなこと・・・!
ただ、じっくりと相性を検証するならば、桜海老との相性はどうか?と疑問は残ります。少し苦味が目立ちます。
そういう観点では同じシャンパーニュでも、ブラン・ド・ブランの方が良い選択かもしれません。
でも、うちのかみさんは幸せそうに飲んでいたので良かった。
水を差すようなことはあまり言わないようにしよう。
家庭でワインを楽しむというのは、そういうことでしょう 笑
皆さんも幸せなワインライフを!
(西岡)
今回のペアリングワイン:
今回のお題はエティエンヌ・ルフェーヴル ブリュット・レゼルヴ・カルト・ドール グラン・クリュです。
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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