ワインペアリング奮闘記 第188回 家庭で楽しむフレンチ入門 / ル・ブルジョン ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 2020年
- 2023.04.01
- ワインペアリング奮闘記
- コック・オー・ヴァン, ピノ・ノワール, フランス, ブルゴーニュ, フレンチ, 煮込み, 赤ワイン, 鶏
目次
家庭で楽しむフレンチ入門
今回のお題は、ル・ブルジョン ブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。
フランス、ブルゴーニュ地方の赤ワイン。品種はもちろんピノ・ノワールです。
フィラディスが信頼するブルゴーニュ生産者とコラボして生まれた、日本でしか売っていない、日本人のためのブルゴーニュ赤ワインです。
テイスティング
色調はピノ・ノワールらしいルビーの色合い。
香りはフレッシュなクランベリーやイチゴ、熟したイチジクの甘い香り。ミルクチョコレートや、胡椒。
口に含むとベリーを頬張ったような甘酸っぱさのミドルボディです。
タンニンはシルキーでミネラル感があり、じんわりとした旨味も感じられ、アルコール感も丁度良い塩梅です。
後半にかけて、果実の余韻の中にほっこりと柔らかい土のようなアフターフレーヴァも感じられました。
全体として果実味がとても親しみやすくて、ブルゴーニュらしい凛とした雰囲気もあって、美味しいですね!
ブルピノの「良いところ」がしっかりと感じられる、バランスの良い味わいに仕上がっています。
価格も2千円代ですので、価格高騰の激しいブルゴーニュにおいてかなりコスパが良いのではないでしょうか。
合わせる料理『コック・オー・ヴァン 田舎風』
今回は美味しいブルゴーニュのエントリーワインというコンセプトを踏まえて、下記の2点を抑えることを意識しました。
・ブルゴーニュ赤ワインと料理の組み合わせを最大限楽しめる
・家庭でそれほど手間をかけず作ることができる
結果として、ブルゴーニュの郷土料理コック・オー・ヴァンにしました。
この料理は以前にもレシピを紹介していますが、ワインがより上級だったこともあり、それなりに手間をかけていますよね。
今回はエントリー向けの赤ワインですからご家庭向け簡単レシピに代えていきましょう。
事前に肉を赤ワインで漬け込んだり、ブレンダーでソースを作ったりせず、野菜もごろごろのまま!
名付けて『コック・オー・ヴァン 田舎風』です。
レシピ
【材料 3〜4人前】
鶏もも肉:2枚
薄力粉:大さじ1
玉ねぎ:2個
人参:1本
マッシュルーム:1パック
ニンニク:一片
トマトペースト:5g
煮込み用赤ワイン:600ml
※スーパーで700円くらいのもの
ローズマリー、ローリエ
【作り方】
鶏もも肉は余分な脂身を外し、味が染み込みやすいように皮に切り込みを。
皮の無い側に塩をして5分程馴染ませ、さらに薄力粉を振りかけます。
皮からしっかり脂を出してカリッと焼きたいので、私は皮目には塩も粉もふりません。
フライパン中火にかけ、そのまま食べちゃいたいくらい香ばしい焼き目がつくまで両面焼きます。
脂がたくさん出てくるので、都度キッチンペーパーで拭き取ってください。
肉はバットによけてオリーブオイルを少し足し、野菜を人参→玉ねぎ→ニンニク→マッシュルームの順に加えて炒め合わせます。全体にいい焼き色が着くよう、ニンニクを焦がさないように意識しましょう。
肉を戻し入れて、ローリエ、トマトペーストを加え、赤ワインをひたひたになるように加えます。
ここから1時間くらい中弱火で煮て、出来上がる5分前くらいにローズマリーを加え、仕上げに黒胡椒を削り入れます。
ローズマリーを後から加えるのは先に入れるとバラバラになってしまうのと、香りが飛んでしまう気がするから。
袋入りブーケガルニを使う場合、気にせず先に入れて良いと思います。
お皿に盛り付けます。まず野菜を並べ、上に肉を乗せ、汁を回しかけるようにすると上手くいくと思います。
ペアリングレポート
【総合評価】 星5つ:★★★★★
【評価ポイント】
コック・オー・ヴァンを食べて、ル・ブルジョン流し込むと、これが至福。
単体で飲むよりも赤ワインの甘味、そして旨味がぐっと引き立って来ます。これぞ同郷のマリアージュ。
フレンチとはいえ気高さはあまりないですが、とにかく旨い。
グルマン(食いしん坊)のためのペアリングではないでしょうか。
コック・オー・ヴァンは牛肉の煮込み等に比べると原価が安く、美味しくてブルゴーニュ赤にめちゃくちゃ合うんですよ。
今回は簡易メニューなつもりで作ったんですが、正直前回のバージョンよりもこの『田舎風』の方が美味しいかも。
煮込む時間はかかりますが、そんなに難しくない料理なのでご家庭で是非お試しください!
今回のペアリングワイン:
今回のお題は、ル・ブルジョン ブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
-
前の記事
ワインペアリング奮闘記 第187回 4年ぶりのお花見におすすめの赤ワイン / フアン・ヒル SAKURA サクラ 2021年 2023.03.18
-
次の記事
ワインペアリング奮闘記 第189回 ボルドー赤ワインを家庭で楽しむための夕食メニュー / シャトー・オー・ペイルゲ ボルドー 2019年(仏ボルドー産赤750ml) 2023.04.15
コメントを書く