連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!
取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!
ということで今回ご紹介する言葉は・・・
「石灰質の」
英:chalky
仏:calcaire (形容詞:発音は「キャルケー(ル)」で良いと思います)
まずは、石と石をぶつけ合ったときに、少し砕けてかけらが飛び散った時に漂う、あの香りをイメージしてみてください。
あるいは黒板にチョークで文字を書いた時の香りや、ライン引きに使う粉が飛んだ時の香り、ですね。
ワインにそんな印象を感じた時には、「石灰質の香りがする」と表現します。
石灰的な香りが見つかる(と言われている)ワインは、基本的にはその畑の土壌に石灰岩を含んでいる産地のワインが多い、ですね。
代表的なところではフランス・ブルゴーニュの白ワイン産地(『シャブリ』などが分かりやすいです)シャンパーニュ地方南部の「コート・デ・ブラン」、仏ロワールの内陸産地「サンセール」のソーヴィニヨン・ブラン、等。
皆さんもこれらのワインから、ややスモーキーで粉っぽい鉱物的な香りを感じたことが無いでしょうか。
ですが、「ミネラル=鉱物に香りや味があることは、化学的には確認できていない」そうです。
これらワインには前述したやチョークや火打石的な香りを感じ取ることが出来るのですが、もしミネラルには何の香りも無いのだとしたら、それは一体どこから来た香りなのでしょうか・・・???
もしかすると「白い花を想わせる香り+樽のロースト香」のように、幾つかの香り要素が複合的に構成した香りを「この産地は土壌が石灰⇒石灰の香りがする」と、我々が自然とその方向に読み変えてしまっているのかもしれませんね。
ですが表現の一つとして「石灰的な香り」という語彙を使うことには何の問題もありません。
上記のような香りを感じた時は躊躇せずどんどん使いましょう。
「チョーキーな香り」というと、よりプロっぽさがでるかもしれませんよ 笑
それでは今週はこのへんで。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!
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