ワインペアリング奮闘記 第32回「エティエンヌ・ルフェーヴル ブラン・ド・ノワール グラン・クリュN.V.」
- 2020.02.19
- ワインペアリング奮闘記
- エスニック, エティエンヌ・ルフェーヴル, シャンパーニュ, フランス, ペアリング, マリアージュ, レシピ
■失敗してもやり直しできませんので、
■うちの子に乳製品アレルギーがあるため、チーズやクリーム、
年末も近くなって来ました。パーティー・シーズンということでシャンパーニュ第二弾ですね!
先日採り上げたシャンパーニュは3品種のブレンドでしたが、今回はピノ・ノワール100%です。
この、エティエンヌ・ルフェーヴル ブラン・ド・ノワールは我が家の常備シャンパーニュの一つ。
その味わいは典型的なブラン・ド・ノワール。
黒ブドウ使用ならではのタンニン感やベリー感、味わいの強さを持っています。
単体で飲むのもとても美味しいですが、料理とのペアリングの中でもしっかりと生きてくるタイプだと思います。
このシャンパーニュの場合、合わせる食材はあまりに繊細だと負けてしまうので、それなりにボリューム感のあるものが良いでしょう。
とはいえ、あまりにガッツリとした料理では逆にシャンパーニュが負けてしまいますので、イメージとしてはパスタやお米などの炭水化物にお肉をつかったソースを合わせる、くらいのバランス感が丁度良いのではないでしょうか?
このバランス感を軸にいくつかの候補を考えて、その中から今回は『カオ・マン・ガイ』を選びました。
チキンスープで炊き込んだご飯に蒸し鶏を合わせて、エスニックソースで頂くタイ風チキン・ライスです。
ボリューム的なバランス感は前提として、ピノ・ノワールと鶏肉の相性の良さ、すっと鼻に抜ける香草やネギ、生姜等のフレーヴァーと爽やかな酸味がシャンパーニュに合うだろうという考えからセレクトしました。早速作ってみましょう!
作り方:
鶏むね肉に塩コショウで下味をつけ、
その際、身まで火が通っていなくてもOK。
軽くお米を洗って炊飯器に。若干少なめのお水をはり、
このお米の上に、鶏肉と長ネギの青い部分を乗せて炊飯します。
炊いている間にタレを作りましょう。
まず紹興酒を煮切って、生姜とニンニクのすりおろし、
これを酢・醤油・ナンプラー・砂糖・ごま油・
ご飯が炊き上がったら、長ネギの青い部分は取り外し、
お皿にご飯、鶏肉、きゅうり、トマト、香草、レモンを盛り付け、
抜栓:
では『エティエンヌ・ルフェーヴル ブラン・ド・ノワール グラン・クリ N.V.』を抜栓します!
生き生きと立ち上る泡の、繊細な音色に期待が高まります。
色調はクリアーでほんの少しピンクがかっていますね。香りをとってみると、柑橘系の爽やかな香りの中に、イチゴのようなベリー香がふわっと漂います。
口に含むとまずは、これぞシャンパーニュ!と言う上質で細かな泡の感覚。第一印象から果実がぎゅっとつまった豊かな味わいがあり、中盤からのエレガントな酸と、ほのかなタンニンの引き締めが心地良いです。
余韻も長く、全体的に飲みごたえを感じるシャンパーニュですね。
スプーンにそれぞれの具材をバランスよくのせて、早速食べてみます。
この『カオ・マン・ガイ』はとてもアロマティックに仕上がっており、レモン、香草、ナンプラー、そしてたれに使った薬味類のフレーヴァーがとても豊かで、シャンパーニュのアロマとの相性も非常に良好です。
しっかりと蒸し揚がっている鶏肉に、シャンパーニュの切れ込むような酸の相性も良いですし、ピノ・ノワールならではのベリー感はやはり鶏肉とよくマッチしますね。
またシャンパーニュの余韻の中に、スープを十分に吸ったお米の旨味が合わさって行くことで「コク」をしっかりと感じることもできます。
双方のフレッシュ感、アロマ、そしてボリューム感、余韻までバランスが取れていて、手前味噌で恐縮ですが非の打ち所がないペアリングのように思えました!
というわけで『カオ・マン・ガイ』と『エティエンヌ・ルフェーヴル ブラン・ド・ノワール グラン・クリュN.V.』の組み合わせは、フランスとタイの幸福な国際結婚(マリアージュ)と言っても過言ではないでしょう!
如何でしたか?シャンパーニュもタイプによって合う料理が違う事は、やってみて本当に実感します。
『カオ・マン・ガイ』もレシピは色々がありますが、フレッシュな香草やレモンで、アロマティックさ、そして爽やかな酸味を引き立てたところに勝因があったと感じました。
また、今回のシャンパーニュがそもそも広いレンジの料理に合わせやすいということもあると思います。
皆さんも『エティエンヌ・ルフェーヴル ブラン・ド・ノワール グラン・クリュN.V.』で、是非色々なペアリングに挑戦してみて下さいね!
それでは、ご意見ご感想お待ちしております。次回もお楽しみに!
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