ワインペアリング奮闘記 第101回 シャトー・ラグラーヴ・パラン × ガーリック・ステーキ

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ワインペアリング奮闘記 第101回 シャトー・ラグラーヴ・パラン × ガーリック・ステーキ
『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第101回
ニンニクたっぷりのスタミナ・ステーキと、ボルドー赤ワイン。
 
このコーナーは毎回課題のワインに合わせたお料理を実際に作ってレポートするコラムです。コラムの性質上下記について、ご容赦いただいております。
 
■失敗してもやり直しできませんので、その時は何がダメだったのか考察する回とさせて下さい。
■子供に乳製品アレルギーがあるため、チーズやクリーム、ミルクなど乳製品不使用です。

今回の課題はシャトー・ラグラーヴ・パラン 2015年』です。
フランス、ボルドーの赤ワイン。ちょっと良いボルドー・ワインを表す、ボルドー・シュペリュールをラベルに冠していますね。品種メルロ主体のボルドー・ブレンドということです。早速テイスティングしてみましょう!
テイスティング:
色調は、中央にかけて黒み掛かった深みのあるガーネット。

香りは、第一印象はやや甘やかで、ダークチェリーやプルーンのジャムのようです。
その奥に鉄っぽさや、ロースト感、オリエンタルスパイスの香りも感じ取れます。
口に含むと、穏やかな酸味、そして落ち着いた果実の甘みを感じます。
ミドルからはタンニンは豊かに感じました。少し乾いたような印象で、軽く舌をグリップ。
その後、鉄分のニュアンス、そしてシガーやタールのような苦味を感じ、アフターも複雑に長く持続します。
全体として、熟した果実のニュアンスがありながらもドライな印象、ストラクチャ、タンニンしっかりで、後半のほろ苦さもあり、どこか男性的でダンディな印象です


合わせる料理:
タンニンしっかり目の赤ワインですから、食べ応えのある肉料理を合わせるのがセオリーでしょう。
個人的にはこのワイン、いわゆる「がっつり体育会系。ザ・肉!」みたいなのに合うんじゃないかなと思います。
ワインに結構ロースト感があるので、調理法は焼くのが良いでしょうね。ソースは体育会らしく、スタミナ系のガーリックソースなんてどうでしょう?
そんなわけで、今回は『ガーリック・ステーキ』に決定しました。

レシピ:
ニンニクをスライスしてフライドガーリックを作っておきます。油はとっておきましょう。
ソースは酒、みりん、醤油、おろしニンニク、おろし玉ねぎを合わせて軽く煮詰めておきます。
牛モモ肉を筋切りして、常温に戻し、とっておいたニンニク油を使い、両面焼き付けます。
焼き上がった肉をまな板で休ませながら、フライパンにソースの素を足してさらに煮詰めます。
ステーキは斜め削ぎ切りにして、ソースをかけ、黒胡椒を挽いて、フライドガーリックを散らせば完成です。


ペアリングレポート:
ステーキはミディアムくらいの焼き加減、ちょい硬めですが、どんとこいの食べ応え重視です!
さてこちらのガーリック・ステーキとシャトー・ラグラーヴ・パラン 2015年の相性ですが、結論から言ってその相性は・・・

星4つ:★★★★☆

評価ポイント:
○ワインのアフターに残るロースト感と、ステーキの香ばしさとの同調を楽しむことができました。
○ステーキにしっかりと拮抗し、バランスがとれるだけのボディが赤ワインにありました。
○双方のがっしりとしたストラクチャが噛み合い、食べ応えや満足感を高める効果があります。
○口に残るステーキの脂を、豊富なタンニンや、ちょっとしたほろ苦さがさっぱりさせてくれます。
▲正統派に赤ワインのフルーティーさを楽しみたいなら、ガーリックよりもフルーツやバルサミコを煮詰めたソースの方が合う。

マイナス評価も付けましたが、今回は「がっつり系」で突っ走ってみたい!と思ったので、自分としては満足ですね。赤ワインの樽のロースト感と、お肉のカリッと焼き付けた部分のマリアージュが最大のポイントでした。
ガッツリ行きたい、そんな日は、こんな組み合わせもアリだと思います。
是非お試しくださいね。

(西岡)
 

今回のペアリングワイン:シャトー・ラグラーヴ・パラン 2015年
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