ワインペアリング奮闘記 第70回 「シャトー・ド・ロレ クレマン・ド・ロワール ブリュット・ゼロ N.V.」
- 2020.10.16
- ワインペアリング奮闘記
- クレマン

『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第70回
クレマンだからこそ、普段料理でカジュアルに楽しく!
クレマンだからこそ、普段料理でカジュアルに楽しく!
このコーナーは毎回課題のワインに合わせたお料理を実際に作ってレポートするコラムです。コラムの性質上下記について、ご容赦いただいております。
■失敗してもやり直しできませんので、その時は何がダメだったのか考察する回とさせて下さい。
■子供に乳製品アレルギーがあるため、チーズやクリーム、ミルクなど乳製品不使用です。さて、今回のお題は『シャトー・ド・ロレ クレマン・ド・ロワール ブリュット・ゼロ N.V.』です。
テイスティング:
ワイングラスに注ぐと、生き生きとした泡が立ち上ります。 色調はゴールドがかったイエロー。
ワイングラスに注ぐと、生き生きとした泡が立ち上ります。 色調はゴールドがかったイエロー。
香りは熟したりんごや洋梨、黄色い花や酵母。
口に含むと泡の質感が柔らかく、心地よく感じます。
洋梨のようなふくよかな果実味に、少し遅れて現れるスモモの様な酸。
すっきりとした辛口なのに、熟した果実のボリュームを感じる味わいです。
やや熟成感があり、ナッツのようなニュアンスも感じます。
中盤以降のコクをしっかりと感じました。ミネラル感を伴って舌を引き締める印象です。
序盤はふわっと爽やかな印象でしたが、中盤以降は旨味や複雑味まで感じられ、ちょっと良い白ワインのように、じっくりと味わいを楽しめるクレマンに仕上がっていますね。
流石はロレ。生産者のこだわりを感じる素晴らしい出来です!
合わせる料理:
やはりスパークリングですので、サクサク、カリカリとした料理には合うでしょうね。
またこのワインは辛口ではあるものの、果実の熟度としっかりとした旨味があるので、メインディッシュまでしっかりと合わせて行けそうな存在感がありました。料理もそこそこボリュームがあって良いと思います。 ただシャンパーニュではないので、そこまでご馳走メニューではなく、ここはあえて少しカジュアルな料理をあわせてみたいと思いました。
そこで今回は、外側は香ばしくサクサク、内側はほっこり。この季節にピッタリで子供受けもよさそうな『かぼちゃのコロッケ』に決定しました!
レシピ:
かぼちゃは電子レンジで加熱して、粗熱が取れたらマッシャーでつぶします。
フライパンで微塵切り玉ねぎと、合挽肉を炒め、塩胡椒、醤油少々で味付けして、マッシュしたかぼちゃに混ぜ込み、コロッケの具とします。
丸めた具に小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて揚げたら、シンプルなかぼちゃコロッケの出来上がり。 味がついているので、何もつけずに頂きます。

ペアリングレポート:
コロッケはとてもスタンダードな作り方をしてますので、誰もが食べたことのある、あの味ですね。
サクッと揚がっていて、当然ながらスパークリングワインのテクスチャとの相性はとても良いです!
味わい的な相性としては、かぼちゃのややモタッとした甘さに対して、ブリュット・ゼロが適度な引き締めとクールダウンを、そしてアフターに複雑なフレーヴァーも加わってくることで、やや子供向けの料理が、大人に楽しめる一品になってくる、という方向性になっています。
逆に少し気になったのは、挽肉の食感です。かぼちゃの滑らかなテクスチャが損なわれている気がしました。ここは割り切って、挽肉は不使用でも良いと思います。もしくは『かぼちゃクリームコロッケ』にして(我が家ではクリームは使用できませんが)もっと滑らかさを出してやればワインとの相性はさらに良くなると思います。
如何でしたか?スタンダードなかぼちゃコロッケとスパークリングワイン、改良の余地はあるにせよ、相性としては中々良いですよ!
お手頃なクレマンだからこそなし得る、ちょっとカジュアルで楽しい時間、改めて好きだなと思いました。
皆さんも、是非お試しくださいね。(西岡)

今回のペアリングワイン:
『シャトー・ド・ロレ クレマン・ド・ロワール ブリュット・ゼロ N.V.』
『シャトー・ド・ロレ クレマン・ド・ロワール ブリュット・ゼロ N.V.』

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