「自分の黄金比率を探そう」 ワインはじめて講座
前回は、赤ワインの味わうべきポイントについて整理を致しました。
復習すると・・・
- テクスチュア=タンニンの量と質
- 酸の程度 酸っぱいくらい酸が強いか、優しいか / 締め付けるような感じがあるか
- 果実味の程度 甘さがあるか、ドライな辛口か、など
- ミネラル感 口の中がキュッと引き締まるような感じがあるか
- 飲み込んだあとに、喉の奥から温かく返ってくる余韻はあるか
赤ワインは、酸・タンニン・果実味のバランスこそが評価の最大のポイントになってきます。
十分な果実の甘みとそれを爽やかにする酸、 そして心地よく飲みごたえを演出してくれる適度な渋み=タンニン。
若くフレッシュなワインだったら、 この3つ巴の調和が取れていたら文句なしに美味しいワイン、と評価して良いと思います。
このバランス、産地によって力点の置かれる場所が大分変わります。
カベルネ主体のボルドースタイルだったら「タンニン」の方に若干重点が偏りますし、 ブルゴーニュの赤なら「酸」の度合いが非常に重要な要素となるでしょう。
暖かい南のエリアの赤ワインなら、やっぱり豊かな果実の甘みに比重を置いて楽しみたいですしね。
ですが「この産地なんだからこういう味のバランスじゃないと・・・」
と必ずしも決めつける必要はありません。
タンニンの強いおいしいブルゴーニュだってありますし、 エレガントで綺麗な酸を楽しめるボルドーの赤ワインだって数多く存在します。
典型的なスタイルから外れているからと言って、そのワインがおいしければそれでOKです。
だからそれよりも大事なのは、結局は自分の「味の好み」です。
人それぞれ味の好みがありますから、 仮にタンニンが際立って突出したワインがあったとしても、 それが自分の好きなスタイルだったらそれはそれで全く問題ないと思います。
渋みがとにかくダメ、という方はタンニンが少ないワインをおいしいと感じられるはず。
このように、まずは自分の好きな果実味・酸・タンニンのバランスを見つけて、 そのバランスを「自分の黄金比率」だと思って、好みのタイプのワインを探しましょう。
この黄金比率が思い描ければ、ワイン選びの精度がぐっと上がってきますよ!!
ということで「ワインを見て、香りを取って、飲んで評価する」シリーズもこれでやっと終了です。
次回からは、ワインを料理と合わせる「マリアージュ」についてご紹介していきますよ!
今日も1歩、あなたはソムリエに近付きました!
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