クロード・カザル(Claude Cazals)のシャンパンを飲むべき理由。
親愛なるワインを愛する皆さん。今日、私たちが旅をするのは、泡立つ美学の究極の地、シャンパーニュだ。衣服を誂えるように、自らの美意識に忠実にワインを紡ぐ、ある孤高の造り手を紹介しよう。彼らの歩みを知ることは、現代におけるエレガンスの真髄に触れることに他ならない。知的で、豊潤で、どこまでもピュアなその世界へ、ナビゲートしよう!
偉大なるふたつの個性を宿す、特級畑

シャルドネの聖地、コート・デ・ブランの最南端。歴史上最もエレガントなシャンパーニュをもたらすと評されるのが、グランクリュのル・メニル・シュール・オジェだ。薄い表土の下にベレムナイト・チョークが露出する土壌が、シャープな酸と強烈なミネラルを生む。対照的に、北隣のオジェは独特の地形で北風から守られ、優しい果実味と穏やかな酸、大らかな気品を漂わせる。1897年創業のクロード・カザルは、このふたつの特級畑などに約9haを擁するレコルタン・マニピュランだ。彼らはボランジェやルイ・ロデレールといった名門にブドウを供給するのみならず、その力量を高く評価され、これらトップ・メゾンのためのプレスから醸造までを一任されている。
奇跡の単一畑「クロ・カザル」と、歴史を変えた発明

彼らはリュット・レゾネでブドウを育て、ステンレスタンクで発酵を行う。熟成は、国際連盟の設立者レオン・ブルジョワの元別荘であったオジェの邸宅地下で、最低36ヶ月も行われる。その邸宅を囲むのが、1950年代に植樹された3.75haの特別なグランクリュの壁に囲まれた畑「クロ・カザル」だ。暖かいミクロクリマが糖度を1度高める。かつて有名メゾンの最高峰に使われたこの畑を、現当主デルフィーヌは父を説得し、1995年に初めて単一畑として瓶詰めした。これは世界的なワインガイドでも大きく賞賛されている。さらに先代のクロードは、ルミアージュを劇的に短縮する「ジロ・パレット」を発明し、シャンパーニュ界の発展に大きく貢献した人物でもある。
頑ななまでの誇りと、純粋なるリッチネス

クロード・カザルのラベルには、制度上の理由からRMではなくRCと表記されている。小規模な家族経営ゆえに、協同組合的作業との法的境界となる2つの部屋を持てないためだが、中身は完全に区別された自社ブドウ100%の正真正銘のRM作品だ。他人のブドウを混ぜる必要など、デルフィーヌの哲学にはない。カザル家が守り抜くスタイルは、ピュアでリッチ。ル・メニル・シュール・オジェの研ぎ澄まされた気品と、オジェの豊かな果実味が大らかに調和する。評論家マイケル・エドワーズは「RMのお手本」と称え、リチャード・ジューリンも4ツ星を授けている。これこそが飲むべき、まさにお手本のようなシャンパン。
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