ワイン好きを魅了するフランソワ・カリヨン(Francois Carillon)の味わいと真価
今回は、空間に佇む洗練されたアートのように、確かな手仕事と静かな情熱が宿るブルゴーニュの白ワインをご紹介します。タイムレスな美しさを放つクラフトマンシップと、偉大なテロワールが織りなすピュアな世界観。名門の伝統を受け継ぐ新たな造り手のストーリーを紐解きます。
偉大な白の新たな歴史

カリヨン家は、1520年のジャン・カリヨンまで遡るピュリニー・モンラッシェを代表する名門です。先代ルイ・カリヨンは最高評価の3ツ星で称えられる偉大な白の造り手でした。近年は兄弟で醸造と栽培を担っていましたが、父の引退を機に畑が分割され、2010年にフランソワが独立。「フランソワ・カリヨン」として新たな歴史がスタートしました。
昔ながらの職人を彷彿とさせるフランソワは、実直で強い信念を持つヴィニュロンです。1988年から父のドメーヌで現場経験を積み、伝統を継承。「畑がワインのクオリティを造る」という哲学のもと、偉大なピュリニーの厳格さとフィネスを備えた、ピュアで親密なワインを生み出しています。2014年には“La Revue du Vin de France”にてブルゴーニュの最も偉大な50ドメーヌに選出され、大きな注目を集めています。
畑がワインのクオリティを造る

フランソワは「ペリエール」などの優れた畑5.4haを受け継ぎ、さらに地元の強い信頼ネットワークを活かして14haまで拡大しました。ルイ・カリヨン時代から栽培責任者を務めてきた彼は、名門のクオリティを一貫して保ち続けています。
栽培にはビオロジックを採用し、1992年から除草剤は不使用。馬やトラクターで土を耕し、厳格な収量制限や高密度な植樹を行っています。職人気質な畑の手入れは、Wine Advocate誌の評論家が「すっかり圧倒された」と評するほど徹底されています。
伝統の手法と微細な美学

醸造は「ブルゴーニュの伝統の手法」を守り、手摘み収穫後にステンレスタンクで冷却、長めのデブルバージュを行います。焼きが軽めのフレンチオークを使い、自然酵母で発酵させ、新樽率は最低限に抑えています。
父の時代との違いは、ワインの熟成状態を見極めて瓶詰め時期を決める点や、ブドウの熟度を少し高めて収穫し、SO2添加を減らしている点です。こうして生まれるワインは非常にピュアで早くから楽しめ、見事な熟成ポテンシャルも秘めています。彼が手掛けるワインは高く評価されており、ブルゴーニュの白の歴史に新たな1ページを刻んでいます。
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