連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!
取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!
ということで今回ご紹介する言葉は・・・
「ジャム」
英:jam
仏:confiture (女性名詞:発音は「コンフィチュー(ル)」で良いと思います)
ワインの果実味が非常に濃厚で甘みを強く感じるような時に使用する表現です。果物に砂糖をたっぷり加えてぐつぐつと煮詰めていくジャムの造り方からも想像できると思いますが、ワインの中に感じる果実味に「火を加えて煮詰めていった」イメージがある時に使うのが適切です。
例えば、元々の気候が暑い南の地域や酷暑だったヴィンテージのものなど、収穫時に果実の糖度が非常に高かったワインに現れることが多くなります。地域でいえば南イタリアやカリフォルニアなど、ヴィンテージで言うと2003年や昨年2019年のヨーロッパのように異常な猛暑だったヴィンテージ、などです。冷涼な北部地域で造られたワインに、「ジャム」を使うような濃密な甘さを感じることは稀だと思います。
このコラムでは何度か、果実の表現をする際には例えば
若い段階で摘んだ果実
↓
完熟した状態で摘んだ果実
↓
砂糖漬けにした果実
↓
ジャム
といったように、甘さや密度の段階を具体的に示す言葉を加えることでワイン表現に厚みが出ますよ、ということを書いてきました。その中でも「ジャム」は、最も甘さと濃さ、そして「熱さ」までを感じるときに使う言葉。テイスティングで「果実味がとにかく強いな」と感じた時に、使うことを考えてみてください。
それでは今週はこのへんで。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!
ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。
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