ワインボキャブラ天国【第44回】「バランスの取れた」英：balanced 仏：equilibre

連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです！

取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに！！

ということで今回ご紹介する言葉は・・・

「バランスの取れた」
英：balanced
仏：equilibre(最初と最後のeに右上がりのアクセント＊形容詞：発音は「エキリブレ」）

今回の言葉は「バランスの取れた」。
言葉の意味そのままに使えばよい、とてもシンプルで便利な言葉。
バランスの良し悪し、はたとえ味の好みの違いがあっても自分なりの判断ができるものですしね。

だからワインのテイスティング・評価をするときには、まず「自分にとってのバランスはどうか」という判断基準を持って向き合うと良いですよ。
どこかのバランスが自分にとっては違和感がある、あまり好きじゃない・・・
例えば「自分には酸がキツイな」、「タンニンが強すぎるな」、「果実の甘みがもうちょい欲しいな」といった具合に自分にとっての『過不足』を評価してみることが、ワインの好みを見つけるのには一番手っ取り早いのです。

我々テイスターは日に何十本、何百本というワインを評価することもあるのですが、僕は「このワインは絶対採用することはないな」と思ったワインに対しては、このバランス評価コメントだけを記録に残すことで済ませてしまいます。
1本1本いつもようなコメントを書くなんて、さすがに無理ですから　笑

そしてワインの生産者を目の前にして感想を言うとき、この言葉を言ってあげればそれはもう素晴らしい賛辞として喜んで受け取ってくれる一言です。
感想や表現の言葉に詰まったら
「バランスが素晴らしいですね」
「C’est tres equilibre！（セ・トレ・ゼキリブレ）！」
これでOKです。
覚えておくと、いつか生産者と会った時に、きっと使えますよ！
（＊このコラムはそんな僕自身が便利だ、楽だと思った言葉ばかりを選んで紹介している感じもします。）

ということで44語目のボキャブラリーは「バランス」でした。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました！