ワインボキャブラ天国【第80回】「セージ」英:sage 仏:sauge

ワインボキャブラ天国【第80回】「セージ」英:sage 仏:sauge

連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!

取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!

ということで今回ご紹介する言葉は・・・

「セージ」 
英:sage
仏:sauge  (女性名詞:発音は「ソージュ」)

肉・魚の香草焼きなどに使用するハーブ「セージ」は、シソ科のサルビアの葉だそう。
「ハーブ系の香り、例えばセージ・・・」なんて言っておきながら、今回この植物について調べるまでサルビアだなんて知りませんでした。
このコーナーをやっていると、毎回面白い発見があります。
参考にしたヱスビー食品さんのスパイス&ハーブ図鑑サイトを見たところ(*非常に面白いので、後ほどリンクでご紹介します)、なんと「ソーセージ」の語源にもなっているのだとか。
雌豚(Sow)に、腸詰を造る際に使用するセージ(Sage)を合わせて「ソーセージ」だそうです。
勉強になりました。

さて、爽やかでちょっと青っぽい苦味を感じさせるセージの香りが見つかるワインはどんなものでしょうか。もしご自宅にドライハーブのセージがあったら、まずは一度香りを確認してみてください。

セージの香りと同系統のハーブ香としては、ローズマリーやタイム、フェンネルなどの香りが挙げられます。これらは欧州ではブドウ畑の周辺に自生していることもあります。
以前カリフォルニアワインの生産者に聞いたのですが、こういった自生している植物の香りニュアンスが近接する畑のブドウに香味面で影響を与えるケースもあるのだとか。
ちなみにその生産者の畑の横にはユーカリの樹が生えており、その畑のカベルネ・ソーヴィニヨンにはユーカリのニュアンスが確かに感じられました。

これらのハーブ香が見つかる代表的なワインは主に若いワイン。
赤ワイン、白ワインともに感じることがあります。例えば、若いピノ・ノワール(冷涼な産地のもの中心)、白だったらハーブ&ヴェジタルなイメージのあるソーヴィニヨン・ブランなど。
鼻に抜けるようなスッとする香りを見つけたら、その香りの要素が何に近いか考えていきましょう。
抜け感が強いものはミントやハッカのニュアンスに近いかな、と感じられますし、程よく軽い抜け感があるのがセージやローズマリー、フェンネルなど。後は自分の感じ方次第で表現を選んでいけば、ハーブの表現に幅が出ると思います。

それでは今回はこのへんで。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!

*セージについては、S&B食品さんのページがとても参考になりました。さすがスパイス&ハーブの専門会社!
↓↓↓
https://www.sbfoods.co.jp/sbsoken/jiten/search/detail/00062.html

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