ワインペアリング奮闘記 第27回「ルシアン・ミュザール ブルゴーニュ・ピノ・ノワール」
- 2020.01.20
- ワインペアリング奮闘記
- ピノ・ノワール, フランス, ブルゴーニュ, ペアリング, マリアージュ, ルシアン・ミュザール, レシピ, 肉料理, 赤ワイン
『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第27回
ピノのベリー系ニュアンスにベリーソースの直球マリアージュ!
このコーナーは毎回お題のワインに合わせてお料理を実際に作り、レポートするコラムです。コラムの性質上下記の点について、ご容赦いただいております。
■失敗してもやり直しできませんので、その時は何がダメだったのか考察する回とさせて下さい。
■子供に乳製品アレルギーがあるため、チーズやクリーム、ミルクなど乳製品が使えません。
今回のお題は、『ルシアン・ミュザール ブルゴーニュ・ピノ・ノワール』です。
少し久々のブルゴーニュ・ピノ・ノワールですね。ルシアン・ミュザールは私の好きな生産者なので楽しみです!
グラスに注ぐと色調は落ち着いたルビーレッド。ブルゴーニュの中では、どちらかというと濃い目でしょうか。ピノ・ノワールらしい熟したベリーの香りから、ダーク・チェリーやブルー・ベリー、プラム。オークや土のようなヒントも感じられます。
口に含んでみると、アタックから完熟果実のボリュームを感じます。
酸味が穏やかな分、よりジューシーに感じられますね。
よく溶け込んだタンニンとミネラルが、全体の味わいをしっかりと下支え。
舌に広がった旨味、そして豊かなアロマの余韻が心地よく続いて行きます。
やや陽性で親しみやすく、飲みごたえのあるピノ・ノワールです。
単体で飲んでも美味しくて、やっぱり好きだな、と再確認しました!
さて、合わせるお料理ですね。
ボリューム感とタンニンしっかり目のこのピノ・ノワールであれば、ある程度脂の乗ったお肉料理に合わせて行けそうです。
以前、南仏のピノ・ノワールに鶏の照り焼きを合わせたことがありますが、このブルゴーニュ・ピノ・ノワールも、合うお料理のレンジは近いと思います。
そこで今回はボリューム感があって脂のしっかりと乗った鶏手羽元をメインに選びました。
そしてこのワインの持つ、甘やかな完熟ベリーの要素に寄り添わせるよう、ドライクランベリーをバルサミコで煮詰めた、甘酸っぱいソースに絡めていただきます。『クランベリー・バルサミコ・チキン』です!
作り方:
鶏手羽元に塩コショウで下味をつけます。
フライパンにオイルをしき、ローレルを一枚加えて熱します。
そこに鶏肉を加えて全面に焼き色をつけていきます。
微塵切りのニンニクを加えて軽く炒め合わせます。
ドライクランベリー、バルサミコ、水を加えて、中弱火で煮詰めていきます。
バルサミコが煮詰まって、酸味が甘味に変わってきたら火を止めて出来上がり。
(煮詰め方が甘いと酸っぱくなるので味見して)
全体をよく絡め、タイムを飾り付けて出来上がり!
実食:
煮詰めたバルサミコとクランベリーのソースは、まさに甘酸っぱく完熟した果実そのもののよう。
ルシアン・ミュザールのスタイルにも近いものを感じます。
鶏肉の柔らかいテクスチャと旨味を楽しんだ後にこの赤ワインを口に含むと、やはり!まったく違和感なく馴染みますね。
ソースの風味がワインのジューシーさをさらに引き立て、ワインが鶏肉の旨味を強調してくれるイメージ。バルサミコのおだやかな酸味も、ピノ・ノワールの酸味に対して程よいです。
幼馴染がそのまま結婚したように危なげなく、しっくりと来る、まさに同調のマリアージュだと思います!
いかがでしたか?
最近果実を使ったお料理を作ることが多くなっていますが、ワインからイメージする果実を実際にお料理に加えることで、相性をぐっと引き寄せるのも一つのテクニックとして使えると思います。
あまり馴染みのないベリー類でも、ドライであれば手に入りやすいですし、お料理の幅が広がりますよね。
それでは、ご意見ご感想お待ちしております。次回もお楽しみに!
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