ワインペアリング奮闘記 第116回 エミール・ベイエ リースリング・トラディション × トム・カー・ガイ
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『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第116回
アルザス・リースリングとタイ料理の出会い
今回の課題は『エミール・ベイエ リースリング・トラディション』。
フランス、アルザス地方のリースリングを100%使用した白ワインです。
テイスティング
香りはマスカットの甘い香りに、青リンゴや白い花、蜂蜜、貝殻やチョークなど。香水のようにアロマティックな印象です。
口に含むと、アタックからふんわりとした甘さと、爽やかな酸味がしゅわっと広がります。
果実味としては、香りにも感じたリンゴを思わせます。
ミドルからアフターにかけて、石灰系のミネラルが感じられ、軽い苦みと共に舌に残ります。
イメージとしては、上品で可憐、リンゴ畑で白い花を積む少女・・・といった所でしょうか。
心が現れるような、どこか癒し系な白ワインです。
合わせる料理『トム・カー・ガイ』
少し甘味もあって、ふんわりアロマティックな白ワインということで、エスニックを合わせてみたいと思います。トム・カー・ガイは、ココナッツミルク主体で、辛味の強くないタイの鶏スープ。
白身肉であれば、白ワインとも合わせやすいですし、ライムの酸味と、ハーブの香りがリースリングに寄り添ってくれるのではないかな?と期待してのチョイスです。
レシピ
鍋にココナッツミルクを温めて、潰して細かく切ったニンニク、生姜スライス、パクチーの根、削ぎ切りの鶏胸肉、皮を剥いて乱切りにしたナス、マッシュルーム、ベビーコーンと煮ていきます。ちぎったレモンの葉、チキンスープを加え、ナンプラーとライム果汁で味を整えます。
10分ほど温めたら、ミニトマトを加えて1〜2分、仕上げに青唐辛子少々とパクチーの葉をトッピング。ご飯にかけて、召し上がれ!
ペアリングレポート
【総合評価】 星2つ:★★☆☆☆ まぁまぁ
【評価ポイント】
△厚みのあるココナッツミルクに、繊細なリースリングが押される
△ライムの酸や青唐辛子の辛味がワインに対しては鋭すぎる
○ココナッツの甘さに、ワインの甘味を引き立てる効果あり
○マッシュルームの豊かな風味は、白ワインとの相性良し
うーん、どっちも美味しいんだけどなぁ。
今回は残念ながら、あえて合わせるほどではないという結果に。エミール・ベイエ リースリング・トラディションふわっと柔らかい印象なので、最初からタイ料理という選択がイマイチでしたね。先月のプラー・ヌン・マナオの回で余った材料を消費したいという邪な心が、私のペアリング感覚を狂わせてしまいました。
いかがでしたでしょうか。チャレンジャーな方は是非挑戦してみてください。
ちなみに、メインディッシュとしてカジキをソテーしたのですがそちらはとても合っていましたよ。
それでは、次回もお楽しみに!(西岡)
今回のペアリングワイン
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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