ワインペアリング奮闘記 第129回 ナチョスとスパークリングワイン(カバ)のペアリング / サバルテス・カバ・ブリュット・レゼルバ
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『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第129回
美味しいカバ開けて、ナチョス・パーティ!
今回のペアリング課題は『サバルテス カバ・ブリュット・レゼルバ』です。スペインはペネデスのスパークリング・ワイン。果実を圧搾せず、自重で流れ出た果汁のみ使用するというこだわりのカバです。
テイスティング
香りはグレープフルーツなどの柑橘に、熟したリンゴ、そして黄色いお花。
口に含むと、ピチピチとした泡と共にジューシーな果実味をしっかりと豊かに感じます。
辛口ですが、蜜感のある甘味とすっきりとした酸味のバランスが心地良いですね。
ミドル以降はシンプルに切れていくのではなく、じわじわとオレンジピールのような苦味が残して行くのが乙ですね。
果実味もアルコールのボリューム感も十分なので、全体として飲み応えを感じられる本格的スパークリングワインに仕上がっていると思います。
合わせる料理『ナチョス』
ナチョス、ご存知の方も多いと思いますが、テクスメクス(アメリカ風メキシカン)料理の一つであり、タコチップにサルサソースやチーズをトッピングする、おつまみのような存在ですね。
スナックのクリスピーな食感とスパークリングの相性が良い事は分かっていますし、ナチョスのルーツ、メキシコはスペインは切っても切れない関係。きっと面白いペアリングになるんじゃないかと思います。
乳製品不使用ルールでチーズは抜き。サルサ、チリコンカーン、ワカモーレの3種トッピングで作ります。
レシピ
サルサを用意します:トマト、パクチー、玉ねぎをみじん切りに。ライム果汁と塩を加え馴染ませます。
次にチリコンカーン:合い挽き肉、ニンニク、玉ねぎを炒めて、トマトを加え、水分を飛ばすように炒めます。パクチーの根、チリパウダー、パプリカパウダー、塩、レッドキドニービーンズを加えて煮合わせます。
ワカモーレ:アボカドをフォークで潰し、塩、ライム果汁、サルサ少々を加え混ぜ合わせます。
タコチップの上からチリコンカーン、サルサ、ワカモーレを盛り付けて完成です。お好みでタバスコやハラペーニョソースをかけて召し上がれ。
ペアリングレポート
【総合評価】 星5つ:★★★★★
【評価ポイント】
○タコチップのバリッとハードな食感と、カバの元気な泡立ちがぴったり寄り添う
○濃い目の味付けや、スナックとしては重めな重心を、カバのしっかりとした飲み応えが支えてくれる
○フレッシュ感のあるサルサや、ライムの爽やかな香りが、相性をさらに高めてくれている
○料理、ワイン共に陽性な香りや味わいに共通項が感じられる
これは絶対にシャンパーニュじゃなくて、カバだよね!という組み合わせだと思います。
もっと言えば、ビールよりもカバ!と言っても良いでしょう。味わいを相乗的に高めてくれるのはワインならではです。
サバルテス・カバ・ブリュット・レゼルバのしっかりとした果実味が、凝縮感のあるチリコンカーンの味わいをさらに高めてくれましたよ。
パーティー系ペアリングとして、大いに使えると思います。是非お試しください。
それでは、次回もお楽しみに!(西岡)
今回のペアリングワイン:『サバルテス カバ・ブリュット・レゼルバ』
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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