ワイン職人に聞く、10の質問【第38回】カール・ローウェン(ドイツ・モーゼル地方)

ワイン職人に聞く、10の質問【第38回】カール・ローウェン(ドイツ・モーゼル地方)

≪ひとりのワイン職人の頭の中を覗く一問一答インタヴュー!≫
『ワイン職人に聞く、10の質問』
第38回 カール・ローウェン(ドイツ モーゼル地方)オーナー・醸造家 クリストファー・ローウェンさん

『ワイン職人に聞く、10の質問』、今週話を聞いた生産者は「現存する世界最古のリースリング葡萄樹」を所有する老舗、モーゼル地方の『カール・ローウェン』
メルマガのトップに写真を掲載した驚くほど急斜面の畑が、その世界最古のリースリングです。

そんな古木で造ったワインは、複雑で難解、気軽に飲むようなワインじゃないんだろうな・・・
と思ってしまいがちですが、彼らのワインはその真逆。
例えば一番スタンダードなアイテム『リースリング・クアント』は、CLUB30の味わいチャートを見て戴くと、真ん中からほんの少しだけ左上に位置しています。

これは決して「どのタイプにも特徴的な要素が無い、どっちつかずの中途半端なワイン」ということではありません。
何杯、いや何本飲んでみてもこのワインに対して僕が感じるのは全ての要素が素晴らしくバランスが取れていて、全ての要素が「中心」に集まっている”ということ
だから、ポイントを「少しだけフレッシュ&フルーティ寄りの真ん中」近くに置きました。

最古のリースリングから産まれる、誰の心にも響くような調和の取れたワイン。
Firadis WINE CLUBで取り扱いをスタートしてから、常に根強い人気を誇っています。
それでは今週もメルマガ誌上一問一答インタヴュー、始めましょう!

Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか?
⇒畑の中で育ったからね・・・その仕事を受け継ぐことに、疑いも疑問も無かった。
子供の頃から、夏の間にぐんぐん育つブドウ樹の力強い生命力を目の当たりにしてきた。
自然と命を間近に感じる環境で生活してきたから、最初からこの仕事を受け入れていたんだな。

Q2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は?
⇒自分たちの先達が造ってきた古いワインが、素晴らしい熟成をしているのを見るときだ。
ワインというものが未来に大きな可能性を持っていることを、犇々と感じるからね。

Q3:その反対に、一番辛い(辛かった)ときは?
⇒これは全てのワイン生産者が同じことを答えるんじゃないか?
一年を通じて畑で常にベストを尽くしてきても、収穫直前の悪天候で全てが台無しになってしまうことがある。
そこまで素晴らしく育っていたブドウの全ての可能性が閉ざされてしまう・・・これ以上に辛いことは無いよ。

Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか?
⇒根源的に言えば、葡萄樹と土と常に近いところにいること、それだけじゃないかな。

Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは?
⇒軽やかで優美なリースリング、そこに複雑性とエレガントな余韻があれば、完璧だ。

Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら?
⇒フランス・アルザスの素晴らしい生産者
『トリンバック』のトップキュヴェ「クロ・サンテューヌ 」2012年だ。
このワインは最初ブラインドテイスティングで試飲したのだが・・
その静謐な美しさに心の底から感激したよ。

Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒あらゆる種類の新鮮な魚介類と、パーフェクトに合う!!

Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか?
⇒なかなか難しい質問だ・・だって、私は今この場所でワインを造ることを心から愛しているからね。
でもどうしても答えろと言うならば、やっぱりブルゴーニュで素晴らしくきれいなピノ・ノワールを造ってみたいね。

Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒自然を信じよ!!だな。
私たちが急斜面で育てている接ぎ木なしの古木は、人間ごときが余計な手出しをする必要が無いんだよ 笑

Q10:最後に・・・日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを!
世界で最も新鮮で上質な海産物に恵まれている日本の皆さんには、是非自国の素晴らしい郷土料理と一緒に私のワインを楽しんで欲しいと思っている。
私たちのワインは、最高の料理を更に彩り豊かにするスパイスのような役割を果たすはずだよ!

クリストファー・ローウェンさんのインタヴューは以上です。
今週の『ワイン職人に聞く、10の質問』如何でしたか??
大手ワイナリーが主導し、馴れ合いになってしまっていた生産者団体を脱退してまで自らが真に目指すワインを貫く強い姿勢を持つクリストファーさん
彼には、自分の目指すワインが本当に明確に、はっきりと見えていると感じます。
彼の造るワイン・・・何本開けても、決して飽きの来ないスタイルなんですよね。

それでは、彼が心血を注いだ作品群を今日は4種類ご紹介。

本日は勿論世界最古のリースリング樹を使用したスペシャルキュヴェもご紹介しますが、この生産者を未体験と言う方はまずは是非スタンダード品のリースリング・クアント」から・・・
誰が飲んでも素直に美味しいと思える、本当に絶妙のバランスをお約束しますよ!!

≪全ての要素が素晴らしいバランスに落ち着いている、モーゼル・リースリングのスタンダード!≫

カール・ローウェン リースリング・クアント 750ml(ドイツ・モーゼル産辛口白ワイン)

                 

『カール・ローウェン リースリング・クアント』
(ドイツ/モーゼル産白ワイン ブドウ品種:リースリング100% 熟成:ステンレスタンク3か月熟成)

≪「アルテ・レーベン」とは「古木」の意味。樹齢40年を超える古木から産まれる、深いリースリング!≫

『カール・ローウェン リースリング・アルテ・レーベン』
(ドイツ/モーゼル産白ワイン ブドウ品種:リースリング100% 熟成:ステンレスタンク5か月熟成)

≪これが世界最古のリースリング!その複雑性とスケール感に驚かされる、希少な1本です。≫

『カール・ローウェン リースリング マキシミン・ヘレンベルク 1896 エアステ・ラーゲ アルテ・レーベン』
(ドイツ/モーゼル産白ワイン ブドウ品種:リースリング100% 熟成:1,000L大樽で6か月熟成)

≪モーゼル河流域で最高の畑と言われる、テーニッヒ村「リッチ」区画のリースリング!≫

『カール・ローウェン リースリング リッチ・グローセス・ゲヴェックス』
(ドイツ/モーゼル産白ワイン ブドウ品種:リースリング100% 熟成:1,000L大樽でシュール・リー6か月熟成)

CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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