「マリアージュのケーススタディ B」 ワインはじめて講座
本日は「ケーススタディB」をやってみましょう。
「ヒラメのお刺身」とお料理が決まっていたケーススタディAよりも少しワインの選択の幅が広がる、 食材だけ「豚しゃぶしゃぶ肉」と決まっている場合です。
【ケーススタディB】
・今日はワインを飲みたいな・・・と思った日曜日。
ですがなんと外は大雪で、近所のスーパーに買いものには行くのも大変。
あいにく冷蔵庫はほとんど空っぽ、あるのはしゃぶしゃぶ用の豚肉がワンパックだけ。
でも、この間フィラディスからワインが沢山届いたばかりなので、 色々なタイプから選べる状況です。
さて、豚しゃぶ肉でどんな料理を作って、どんなワインと楽しみますか?
・・・この場合、普通はまず「今夜はどんなお料理にしようかな」
と考えるところから始まりますよね。
【参考まで:ケーススタディBへのFiradis WINE CLUBのご提案】
●薄切り肉でちゃちゃっと生姜焼き・・・とも思ったけど、 やっぱり雪の日にはあったまる鍋物がいいかな、と、豚しゃぶしゃぶに決定。
ポン酢も胡麻だれも、薬味も一式冷蔵庫に揃っていました。
●まずは豚薄切り肉の柔らかい食感・脂身のトロトロ感から、合うワインのテクスチュアを想定。
ここはやはり、柔らかさを感じさせるようなワインかな、と思い浮かびました。
●肉は薄切りで癖のない豚で殆ど噛む必要もない程ですから、 赤ワインの強い渋みなどで味を中和させる必要はありません。
むしろ、脂の甘味をさっぱりさせる酸と、豚肉本来の甘さとも寄り添うことを考えて、 果実味の豊かな白ワイン・・例えばシャルドネかリースリングかな、と絞り込みました。
●次に、たれとの相性です。
切れのある酸のポン酢+薬味の葱やもみじおろしの辛み、 そして甘い胡麻だれと両方に合うタイプと考えると、粘性や果実味が濃厚すぎるものよりも、 酸もしっかりとしていて且つ甘みがあり、そして薬味のやや青っぽい風味に合うものが良さそう。
●その条件に合致するのは、 冷涼なフランス・アルザスやドイツのリースリングかな?と最終的に思い至りました。
葱の香りやポン酢の柑橘香とも、胡麻の香りともきれいにマッチしてくれました。
・・さて、どうでしょう?
僕がいつもやっているマリアージュの考え方は、大体こんな流れです。
勿論、これ以外にも色々な選択肢があると思いますので、 皆さんもこの例題で色々と考えてみてくださいね。
そしていずれ「ケーススタディ中級編」もご用意いたしますよ!
それでは今日はこの辺で。
今日も1歩、あなたはソムリエに近付きました!
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