「そろそろダイエットをしなくちゃ。。。」なんて気持ちが湧いてきて、口にする物のカロリーが気になっている方。「大好きなお酒も我慢しなくちゃ。。。」と思われている方もいらっしゃるのでは。確かに、減量中のボクサーのようにストイックに短期間で体重を減らすのであれば控えたほうが良いでしょう。でも、そうでないのであれば、お酒を上手に選べばダイエット中でも罪悪感なく楽しむことができるのです。
今回はワインのカロリーと糖質について触れてみたいと思います。
アルコール類のカロリー
ワインのカロリーは約68~75kcal(100g中)。100gと言うとわかりにくいですが、だいたいグラス1杯(100m)分のカロリーです。下の表を参照すると、ビールは淡色39kcal、黒ビールが45kcalとワインよりカロリーが低く、清酒類は100kcal越、ウイスキー、ブランデーとなると200kcal超となります。こうしてみると、ワインはアルコール類の中で決してカロリーが高い方ではありません。
エンプティーカロリー
エンプティカロリー(empty calorie) という言葉を聞いたことはありますか? 直訳すると「空っぽのカロリー」ですが、これはどんなにカロリーが高くても、タンパク質やビタミン、ミネラルなど身体に必要な他の栄養素をほとんど含んでいない食品を意味しています。「エンプティ」という言葉からカロリーがゼロのように誤解されることがありますが、決してカロリーが空っぽという意味ではないのでご注意を。
エンプティカロリーの代表格は炭酸飲料やハンバーガーなどがあげられますが、アルコール自体のカロリーもこのエンプティーカロリーのひとつで(しつこいようですが、アルコールは1g=7kcalあります。)、アルコールを摂取してもそのカロリーは体内ですぐに分解されて熱に変わり、蓄積されにくいと言われています。お酒を飲むとじきにポカポカと身体が熱くなってくるのは、体内でアルコールのカロリーが燃焼しているからなのですね。ここで燃焼しているのはアルコール自体のカロリーであって、お酒に含まれている糖分などその他の成分のカロリーは後回しになるので、よりカロリーの低いお酒を選ぶ方がダイエット中は望ましいと言えるでしょう。
アルコール類の糖質
糖質制限というダイエット方法がある通り、ダイエット中は糖質にも留意が必要となります。体内に糖分が入ってくると血糖値が上がります。この血糖値が急激に上がると身体はインスリンをたくさん分泌して血糖値を下げようとするのですが、インスリンには血中の糖分を脂肪に変えて、体内に蓄積させてしまう働きもあるのです。なので、ダイエット中は糖質を控えるのも一つの方法とされています。
ワインの糖質は赤ワイン100g(約100ml)で1.5g、白ワイン2.0g。赤ワインより白ワインの方が糖質が高いのは、辛口だけでなく醸造過程で糖分を残した半甘口や甘口など味わいに幅があるからです。より糖質の低いワインというのであれば、赤ワインか白ワインでも辛口のものを選ぶと良いでしょう。でも、ビール淡色3.1g、黒ビール3.6g、清酒は3.6~4.9gと比較するとワインの糖質はアルコールの中では低いことがわかります。
ただ、蒸留酒のウイスキー、ブランデーは糖質が0g。ダイエットの味方としてウイスキーを炭酸水で割ったハイボールが挙げられる理由はここにあるのです。
こうして見てくると、カロリーが高くなく糖質も低いワインはダイエット中でも罪悪感なく楽しめると思いませんか?
ではなぜ「ワインはダイエットの敵」のようなイメージがつきまとうのでしょうか?
アルコールの種類 |
カロリー/kcal
(100g中)
|
炭水化物量/g
(糖質+食物繊維)
|
ワイン 白 |
75 |
2.0 |
ワイン 赤 |
68 |
1.5 |
ワイン ロゼ |
71 |
4.0 |
清酒 蒸留酒 |
107 |
4.9 |
清酒 純米酒 |
102 |
3.6 |
清酒 本醸造酒 |
106 |
4.5 |
清酒 吟醸酒 |
103 |
3.6 |
清酒 純米吟醸酒 |
102 |
4.1 |
ビール 淡色 |
39 |
3.1 |
ビール 黒 |
45 |
3.6 |
発泡酒 |
44 |
3.6 |
缶チューハイ(レモン風味) |
51 |
2.9 |
紹興酒 |
126 |
5.1 |
ウイスキー |
234 |
0 |
ブランデー |
234 |
0 |
ウォッカ |
237 |
微量 |
*出店:文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
油断大敵。敵は食事とおつまみにあり。
ワインを楽しむときに欠かせないのが美味しい食事やおつまみ。皆さんはどんなマリアージュが思い浮かびますか? フレンチ? イタリアン? チーズ? シャルキュトリー? まずは和食よりも洋食が思い浮かびませんか?ワインと一緒に楽しみたいと思う食事やおつまみは、比較的カロリーや糖質が高いものが多く、それが「ワインはダイエットの敵」と思われる所以となります。
お酒と食事を一緒に楽しむと、体内ではお酒のカロリーが先に消費され、食事の消費は後回しとなります。消費しきれなかった食事のカロリーや糖質は脂肪へと変化して体内に留まるため、それが太ってしまう原因となるのです。
低カロリー、低糖質のワインはダイエット中でも楽しめると思いきや、こんなところに落とし穴があったのですね。
ダイエット中のワインの楽しみ方
ダイエット中は食べても太らないような食事、おつまみと一緒に楽しむことを心がけましょう。
例えば、ベジファースト。食べる順番に気を使って、野菜から食べる方法です。食物繊維が豊富な野菜には血糖値の急激な上昇を抑える働きがあリます。野菜でもジャガイモやコーン、かぼちゃなどは糖質が高いので食事の後の方、もしくは控えめにしたほうが良いでしょう。
メインには脂身の少ない赤身のお肉やお魚などのタンパク質を多く含む食材をできるだけカロリーを控えた味付けで。クリーム系のソースやバターたっぷりのソテーはダイエット達成後のご褒美に取っておきましょう。鳥のささみ、胸肉などを使ったお料理も良いですね。良質なタンパク質、ビタミン、ミネラル豊富な食材を取ることがポイントです。
ただ、ワインには食欲増進効果がありますので、食べ過ぎにはご注意を。。。
当店のお薦めワインとおつまみのペアリング
ワイン専門商社フィラディスの直販ショップ Firadis WINE CLUBのワインなら、肉にも野菜にも合わせておいしいイタリア家庭の定番赤ワイン、モンテプルチアーノ・ダブルッツォ。野菜や味付けの薄いお肉など、幅広く合わせやすいのが特徴です。こちらのページ上では、抜群に相性が良いバーニャカウダのレシピも載せております。これならダイエットも悪くないな、なんて思えると思います。
ワインは血糖値を下げる?
実は様々な研究によって「ワインを飲むと血糖値が下がる」という結果が証明されており、糖尿病の患者さんにワインの適量飲酒をお勧めしている専門医も多くいらっしゃるとのこと。これは血糖値の上昇を抑えてくれることを意味しているので、ダイエット中に選択するお酒としてはお墨付きをもらったようなものではないでしょうか?もちろん、飲みすぎてはいけませんが。
今回はワインのカロリーと糖質について触れてみました。
ダイエット中でもワインは一緒に取る食事やおつまみ次第で、安心して楽しめるお酒であることをおわかりいただけましたでしょうか?
ワインを選ぶとき、飲むとき、語るとき、ちょっと思い出していただけたら嬉しいです。
楽しいワインライフをお過ごしください。
ライター紹介:新井田由佳
大手総合商社在職中にワインに魅了され、退職して渡仏。ブルゴーニュを中心にフランス、イタリアの数多くの生産者を訪問し見聞を広める。
知れば知るほど魅了されるワインの世界について、もっと知りたい!が現在進行形で継続中。
ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。
これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。
主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。
ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。
是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!