ワイン職人に聞く、10の質問【第17回】ドメーヌ・デュ・ジョンシエ(フランス コート・デュ・ローヌ地方)

ワイン職人に聞く、10の質問【第17回】ドメーヌ・デュ・ジョンシエ(フランス コート・デュ・ローヌ地方)

≪ひとりのワイン職人の頭の中を覗く一問一答インタヴュー!≫
『ワイン職人に聞く、10の質問』
第17回 ドメーヌ・デュ・ジョンシエ(フランス コート・デュ・ローヌ地方)/マリーヌ・ルッセルさん

マリーヌさんは元グラフィック・デザイナーから実家のワイナリーを継いだいわゆる「異業種転職組」。親の代までのワイン造りをビオディナミの導入によって一気に転換。ワイナリーの敷地に自生する酵母の使用やhaあたり収穫量の大幅な削減など、ワインの品質を飛躍的に向上させた立役者です。

彼女が造るワインは、テロワールを忠実に表現しているだけでなく、なんとも解放的で明るい雰囲気に満ち溢れています。飲むだけで何となく元気になるワイン」。僕は、彼女のワインをそんな風に評価しています。

では造り手本人はいったいどんな人柄なのでしょう???ワインと同じように、人を元気にさせてくれるような人なのか・・・?今週も、ひとりのワイン職人の言葉をじっくりお楽しみください!

Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか?
⇒私は元々はグラフィック・デザイナーだったんだけど、ある時ふと「どこかに腰を据えて、そこに根を張るような仕事をしなくちゃ」と思うようになった。
私の父はその時から25年前に『ドメーヌ・デュ・ジョンシエ』を立ち上げていて、私にはワイン造りこそが私自身を表現する上で一番大きな可能性を秘めているのでは、と気付いた。1本のワインに自分の全てを込めることこそが「自己表現」だと思えたとき・・・あれがもう30年も前だなんて 笑!

2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は?
⇒じぶんの造ったワインを楽しむときは、いつも本当に幸せ。そして・・・私のワインを愛してくれている人たちが、ジョンシエのワインについて語ってくれる時も同じように幸せに感じるの。

Q3:その反対に、一番辛い(辛かった)ときは?
⇒2002年のこと・・・収穫を目前にして、天候不順で多くの葡萄を失ってしまったとき。ワインをほとんど造ることが出来ず、今思い出しても怖くて震えるくらい 笑

Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか?
⇒「工程」ではないけど・・・私はこんな風に考えている。「ヴィンテージ」の良し悪しは、収穫の瞬間までに1分1分自分が畑で決断して実行してきたことの積み重ねでしかない、ということ。それを忘れないことが一番大切なのでは??

Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは?
⇒とにかく、ピュアなワイン。言い換えると、果実味・酸・ストラクチュア、そしてタンニンのバランスが完璧なワイン、ということ。更に言い換えれば・・・口に含んだ時に目を閉じて夢を見るようなワイン!

Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら?
⇒たくさんあり過ぎて選べない!だって、最高のワインというのはクオリティも勿論だけど、どこで誰とどう飲んだか、がそこに組み合わさって決まるものだから。
「普通に良い」程度のワインでも、魔法がかかったように楽しい時間の中で飲めば、ファンタスティックなワインになるでしょう?

Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒白ワインの『ル・ブラン』は、断然日本の食べ物だと思う。それ以外の赤ワインは、ドライハーブを色々と使って、根菜と一緒に煮込んだお肉のシチュー。ハーブを何種類か使って、香り高くするのがポイント・・・是非、合わせてみて!

Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか?
⇒全ての文明から隔絶されたようなワイルドな土地にある、すごく小さなドメーヌで造ってみたいかな・・・。

Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒最高のワインは、元気な土から産まれた元気なブドウからできるもの。ブドウが仕込み蔵に着いてからは、もう何も変えられない。良くないブドウをおいしいワインに変えるレシピなんて、無いと思う。

Q10:最後に・・・日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを!
⇒ワインを飲む時、皆さんに思い描いて欲しいことがあります。それは、1本のワインの後ろには、そのワインに情熱を捧げた栽培家や醸造チームがいる、ということ。このワインのブドウはどうやって育てられたのか、どうやって仕込まれたのか・・・是非、そんな話で盛り上がりながら私のワインを楽しんで欲しい!

・・・今週の『ワイン職人に聞く、10の質問』如何でしたか??
やっぱり、マリーヌさんの話はいつもバイタリティと元気に満ち溢れているなあ・・・という印象でした。僕は彼女に初めてお会いしたのはボルドーで開催されたビオディナミワインの試飲会。彼女のいるブースはいつも笑い声が絶えず、試飲に訪れた世界のワインバイヤーたちがその人柄とワインに魅了されているのを目にし、ワインって本当に造り手のキャラクターがそのまま出るよなあ、と思ったのでした。

それではマリーヌさんが愛情を注いだ4本のワインをご紹介したいと思います。まだジョンシエのワインを飲んだことが無い方、インタヴューの雰囲気そのままのワインですので、是非是非試してみてください!!

 
≪まずはここからお試しを!マリーヌ・ルッセルさんによる「ピノ・ノワール的ローヌ」。≫

ドメーヌ・デュ・ジョンシエ ロ・ド・ジョンシエ 750ml(フランス コート・デュ・ローヌ産赤ワイン)

     

『ドメーヌ・デュ・ジョンシエ ロ・ド・ジョンシエ 』

・フランス コート・デュ・ローヌ産 赤ワイン
・ブドウ品種:グルナッシュ100%
・熟成:コンクリートタンク発酵・熟成
 
≪あらゆる食事に合わせられることを考えて造られた、「食いしん坊」という名のキュヴェ。≫
ドメーヌ・デュ・ジョンシエ リラック ル・グルマン 750ml(フランス コート・デュ・ローヌ産赤ワイン)

     

・フランス  コート・デュ・ローヌ  リラック産 赤ワイン
・ブドウ品種:グルナッシュ60%、カリニャン10%
シラー20%、サンソー10%
・熟成:コンクリートタンク13か月
 
≪ドメーヌのトップキュヴェ、その名も『レ・ミューズ=女神』!≫

『ドメーヌ・デュ・ジョンシエ リラック・レ・ミューズ』

・フランス コート・デュ・ローヌ リラック産 赤ワイン
・ブドウ品種: ムールヴェドル90%、シラー10%
・熟成:コンクリートタンク35か月
 
≪ローヌ系白品種3品種による濃密な白ワイン!≫
 
・フランス産 白ワイン
・ブドウ品種: ブールブラン45%、ルーサンヌ35%、マルサンヌ20%
・熟成:バリック&コンクリートタンク熟成)

 

CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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