ワインペアリング奮闘記 第154回 話題の「天シャン」お家で再現 / ベルナール・ブレモン アンボネイ・グラン・クリュ・ブリュット N.V.
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『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第154回
話題の「天シャン」お家で再現
※アレルギー負荷試験を乗り越えてバターの使用や多少の乳製品混入はOKになりました
今回の課題はベルナール・ブレモン アンボネイ・グラン・クリュ・ブリュット N.V.です。
特級格付けのアンボネイ産ピノ・ノワールとシャルドネを7:3の比率でブレンド。
ベルナール・ブレモンは知る人ぞ知る家族経営の小規模生産者ですが、それ故にグラン・クリュのシャンパーニュが5,800円と、大手メゾンではありえないコスパを実現しています。
テイスティング
グラスに注ぐと木目の細かい泡がクリーミーに立ち上ります。
液体の色調はストローイエロー。香りは甘く熟したリンゴから始まって、トーストやナッツ、チョーク、白や黄色の花。
口に含むと、細かい泡の刺激を伴って柑橘のようなシャープな酸を、その後ふくよかな果実味を感じました。
ミドル以降は石灰っぽいミネラルと、舌に染み込むような旨味がしっかり強めに感じられます。熟成感もあるようですね。
アフターにはごく軽い苦味もあって、余韻は長めに残ります。
全体として果実の芳醇さ、酸のシャープさ、しっかりとしたミネラルの骨格と飲み応えのあるバランス感で、グラン・クリュのパワーも感じながら整っている印象の優れたシャンパーニュだと感じられます。
合わせる料理『夏野菜のかき揚げ』
最近は天ぷらとシャンパーニュをペアリングするお店が人気を博していると聞きましたが、確かに素晴らしい組み合わせですよね!
さくっとした衣を纏わせることで、食材とシャンパーニュの相性はぐっと近付きますし、色々な食材を試せることも魅力だと思います。
今回はシャンパーニュとは相性が良いと思われる枝豆を中心としたかき揚げに仕立てました。
柑橘と塩でいただけば、合わないことはまずないと言っても良いような鉄板の組み合わせだと思います。
レシピ
材料は枝豆、とうもろこし、ナス、赤ピーマン、オクラ、ネギです。軽く粉をまぶしてから、天ぷら粉で簡単に作ったバッター液を回しかけてざっくりと混ぜ合わせ、スプーンで掬って熱した油に入れていきます。
両面揚がったら油を切って懐紙に盛り付けます。スダチを添えて、塩でいただきます。
ペアリングレポート
【総合評価】 星5つ:★★★★★
【評価ポイント】
○かき揚げを食べた後に残る夏野菜のほのかな苦味と塩味にシャンパーニュが重なることで、ミネラル感と旨味を強調
○枝豆のほっくりと淡白な味わいに対し、シャンパーニュの綺麗な酸が心地良い引き締めに
○さっくりと揚がった衣と泡のテクスチャの相性は、言わずもがな!
予想通りの幸せなマリアージュです。
多少具材が違っていても問題ありませんので、ご家庭で是非是非お試し下さい!
それでは次回もお楽しみに。
(西岡)
今回のペアリングワイン:
今回の課題はベルナール・ブレモン アンボネイ・グラン・クリュ・ブリュット N.V.です。
特級格付けのアンボネイ村のピノ・ノワールとシャルドネを7:3の比率でブレンド。
ベルナール・ブレモンは知る人ぞ知る家族経営の小規模生産者ですが、それ故にグラン・クリュのシャンパーニュが5,800円と、大手メゾンではありえないコスパを実現しました。
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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