カリニャン種について その2

黒ブドウ品種『カリニャン』についてご紹介しています。フランスでは『カリニャン』、イタリアでは『カリニャーノ』、そしてスペインでは『カリニェナ』の名で栽培されているこの品種、原産はスペインの「アラゴン地方」。バルセロナとマドリードを線で結んだちょうど真ん中、暑い内陸のワイン産地です。この品種は非常に生育が遅く、果実が完熟するまでに非常に長い時間を要するため。日照と暑さが長く保持され、雨の少ない気候条件が栽培に適した地となります。
非常に厳しい暑さの中で育つこのブドウは、香り・味わい要素の「全てが多く、すべてが強い」ワインに。糖、酸、タンニンの渋み、果実味、そして色合いまであらゆる要素が「濃い」!とにかくファーストインパクトで圧倒的な飲みごたえと印象を残す、パワープレイヤーです。
その一方で、こういった非常に要素の多いワインでは長期の熟成を要するものが多いのに、カリニャンのワインは比較的若い段階から楽しめるのが良いところ。要するに「全ての要素が強く濃い」ので、それなりにバランスが取れる、ということです。タンニンによる渋みも強いですが、密度の濃い果実味によって渋みだけが前面に出ないよう、マスキングされるイメージでしょうか。
カシスやブルーベリーなど黒系のベリーを煮詰めたような凝縮した印象に、チョコレートや茶色系スパイス、リコリス。非常に沢山の香り要素を持ち合わせつつも、とても分かりやすくまとまっていて、非常に多層的に香りが展開されます。フルーツ感の強いワインが好き、だけどタンニンが硬いのは苦手、という方は、カリニャン種を使った赤ワインを試してみると良いかもしれません。

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