あ、せかんどおぴにおん 第15回「バスティード コート・デュ・ローヌ レカルラート」

あ、せかんどおぴにおん 第15回「バスティード コート・デュ・ローヌ レカルラート」

『あ、せかんどおぴにおん』第15
「バスティード レカルラート」

 

 このコラムについて(ここは毎回同じことが書いてあります。)

あなたが五感で捉える感覚と他人が感じる感覚は同じとは限りません。もしかすると、同じ言葉で表現される感覚でも人によって感じている実際の感覚は異なるのかもしれません。逆にたとえ同じ感覚を得ていたとしても、人によって別の言葉で表現することはよくあることです。

疑心暗鬼になりながらも、”自分はどう感じるか”、ワインをテイスティングする際の実際の感覚に最も適した言葉を必死に探す。相手にわかってもらえるようにワインの状態や魅力を伝えることが目的だとしても、どうしてもその人の個性が出てしまう。それもまた、ワインテイスティングの醍醐味であると思います。

このコラムは現在夜メルマガと『ワインと美術』のコラムを担当させていただいている、Firadis WINE CLUBの新人、篠原が当店のワインを飲み尽くしていくコラムです。
しかしただテイスティングをしていくだけでは面白くありません。そこで、すでにページに掲載されている五十嵐店長による商品説明やテイスティングコメントを引用しながら、自分ならどう思うか。もう一つの意見を記していきます。当然五十嵐店長に同意する場合も多いでしょうし、異議を申し立てることもあるでしょう。(あまりにも異議を申し立てるとFiradis WINE CLUBの信頼が揺らぎそうですが。。)また同じことを感じていたとしても、稚拙ながら別の表現で述べる場合もあります。そして時には商品ページの内容について、五十嵐店長に質問することもあるかもしれません。

このコラムを読んでいただく物好きな方には、ぜひ同じワインを手元に置きながら、”自分はどう感じるか”を一緒に探ってほしいと思います。タイトルに「あ、」と不定冠詞「a」を付けたのはあくまで一つの意見にすぎないということです。皆様の意見についてはもしよろしければ、商品詳細ページのレビューにぜひご投稿ください。

それでは早速商品ページを見ていきましょう
15回目にとりあげるのは、「バスティード レカルラートです。

 

緋色の研究

このワインに付けられたキュヴェネーム『レカルラート』は、仏語で「スカーレット」を意味しています。色彩の世界では伝統的には「炎の色」と表現される色合いで、日本語にするとシャーロック・ホームズの第1作タイトルでもお馴染みの「緋色」。その緋色の中でもこのワインは「深緋」でしょうか。ローヌ北のオーセンティックなシラー主体ワインらしく、紫色を帯びた実に鮮やかな色調を帯びています。

実は今回のキュヴェでは「色のイメージ」から連続して展開されるシラーならではの香り・味わいのストーリーを「スカーレット」という言葉で表現しよう、ということでキュヴェ選定からネーミングまでFiradis WINE CLUBスタッフが参加させて戴きました。
造り手とフィラディスが一緒に創っていったオリジナルキュヴェ『スカーレット=レカルラート』、皆さんのローヌ・シラー定番として、長く愛飲して戴けたら良いな、と思っています。まずは是非1本、お試しください!

早速商品ページを見ていきましょう。

シャーロック・ホームズシリーズの記念すべき第一作といえば、「A Study in Scarlet」=「緋色の研究」。そのスカーレットのフランス語が、この『レカルラート』だそうです。これはワインの色調だけでなく、シラーならではの香り、味わいまでも表現するべくFiradis WINE CLUBが名付けたという、、

ということで、今回のワインは生産者と協力して生まれた、Firadis WINE CLUB完全オリジナル商品なのです。だからFiradis WINE CLUBが思い描くシラーの理想が表現されている!逆に言えばこのワインがFiradis WINE CLUBのローヌ・ワインの質を見定めるワインにもなるということです。

ついでに名づけのセンスも見定めておきましょう。レカルラートっていい名前でしょうか。商品レビューにて名前に対する反論、批判もお待ちしております笑

南ローヌ

焼けつくほどの日差しに恵まれた南ローヌは、果実感たっぷりのリッチな赤ワインの宝庫である。広大なコート・デュ・ローヌのアペラシオンがよく知られているが、より上質でコストパフォーマンスの高いワインの産地として注目したいのがコード・デュ・ローヌ・ヴィラージュの村々だ。生産エリアは95の村で構成されているが、その中でもより高い優位性が認められた17の村のみがヴィラージュの後ろに村名を表記することが認められている。

さて、このワインがどんなワインなのか、生産者情報を見ていきます。「コート・デュ・ローヌのアペラシオンがよく知られている」なんて書いてますが、ふつう知らないですよね。何が書いてあるか少しわかりづらいかと思います。私も改めて確認してきました。

まずローヌ地方について改めて確認しておきましょう。「フランス銘醸地コート・デュ・ローヌの満足感たっぷり、多彩で飽きない濃厚ワインセット」のセット説明にこんな風に書いてありました。

ローマ時代の交通の要所ヴィエンヌから南は14世紀に教皇庁があったアヴィニョン、さらにその先のニームまでローヌ川流域に南北250kmにわたって広がります。南北で気候や地形などの栽培条件が大きく異なり、栽培できる品種も20種類以上と非常に多く、かなり多様なワインが楽しめる産地でもあります。

まずここにも書いてない大前提として、南仏のローヌは暑い=濃厚、フルボディのワイン産地、というイメージがあり、実際そういうワインが多いです。そのうえで上記の通り南北で大きく条件が異なるという特徴があります。。今回の南ローヌは地中海性気候で傾斜が緩やか、複数品種のブレンドが多く赤品種ではグルナッシュが中心という特徴があります。(北ローヌは対照的で、大陸性気候で急斜面が多く、単一品種、特に赤品種ではシラーが中心。)なので、品種の一般的な特徴の中としては、今回のシラー主体のワインは例外ということになります。

そして生産者情報の最初の文章で書かれていたのは、その南ローヌのアペラシオン(区域)として「AOCコート・デュ・ローヌ」という広域のものが一般的だけど、お薦めはより上質な(その分生産区域も狭い)「AOCコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ」のほうがお薦めだよ、という話です。そりゃ上質なんだからそうですよね。そしてその中でも村名を付けられるものは特に良いやつ、と書いてます。そして今回の産地ヴィザンもその一つで、「AOCコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ヴィザン」と村名がつきます。長い方が上、という世界線です。だからこのワインはお薦めだよ、と言っているんですね。

ヴィザンのバスティード

日本人の味覚になじむ旨みを備えているという点、そして豊かな果実を純粋に楽しむという点においては、ヴィザンこそが要注目の産地である。最も早く村名を名乗ることが許されたアペラシオンでもあるヴィザンは、・ヴィラージュの北東部に位置する。畑は村の周囲の平地や丘斜面に広がっており、大きな石がゴロゴロと転がる赤い粘土石灰質の土壌とミストラル(乾燥した強い北風)の影響を受けた地中海性気候が、滑らかでジューシーな果実とふくよかさ、そしてフィネスを育む。

今回の生産者の場所は下の地図の通りです。南ローヌの中では北東の方、になります。大きな石というのもローヌでよく聞くキーワードですよね。南ローヌでいえば、超有名産地シャトーヌフ・デュ・パプなどがゴロゴロした石で知られています。熱くなりやすい大きな石がブドウに熱をしっかりと伝えブドウの熟度を高めます。ただミストラルが良い感じに温度を下げたり、乾燥をもたらしてくれる、というようななかなか優れた産地がヴィザンということのようです。

バスティードのワインの魅力はなんといっても絶妙なバランス感だ。甘みがしっかりのったジューシーな果実味。しかし、果実一辺倒ではなく確かな骨格を備えている。過度の固さや渋みはなく、口にした瞬間「旨い!」と声に出してしまうような素直なおいしさに満ちている。

ヴィザンのワイン、そして中でもバスティードという生産者のワイン「旨味」が魅力の生産者だというのは、フィラディスのレストラン営業の社員が口をそろえていうことです。話を聞くとレストランのソムリエさんにこのワインを紹介する時には、この旨味が日本人の味覚に合う味わいだということをお薦めするそう。ただ現地で評価が高いとか、流行っているとかいうことではなく、あくまで日本人の味覚や食事に合ったワインとして選んでいる。そうして、このバスティードはレストランのグラスワインでもよく使われるフィラディスの定番ローヌ生産者となりました。

 

 

 

 

 

 

 

』というブドウ品種の特徴を外観・香り・味わいそれぞれ絞って挙げるならば、

  • 豊富な色素による非常に濃い色合いで、若い時には青みが強い
  • 挽きたての黒胡椒を想わせる抜け感のあるスパイシーな香りと、フローラルで華やかな印象
  • 力強くも滑らかなタンニン、濃厚な果実味

といったところでしょうか。

最後にシラーのコラムからの抜粋です。Firadis WINE CLUBが思い描くシラーの理想が表現された(されているはずの)このワインは上記のようなシラーらしさをちゃんと感じるのか。あるいはどんな違いがあるのか。そんなところを気にしながらいよいよテイスティングです。

いよいよテイスティング

 

≪こんな香り・味わいのワインです≫:
『スカーレット』というキュヴェ名からも連想できる通りの実に華やかで鮮やかな色合い。そこから香りと味わいの展開がまるで一本道でストーリーを辿っていくように我々が「」に思い浮かべる通りの姿かたちを描いてくれます。
そのイメージは、完熟したブルーベリーを煮詰めた甘い香りに菫と薔薇の花。クリーミーさと黒胡椒のスパイシーな抜け感が丁度よく重なり、贅沢な飲みごたえのある暖かな産地らしい赤ワインに仕上がっていました。かと言って決して甘さがベタベタすることはなく、タンニンも主張しすぎず。適度な量のフレッシュな酸が味わいの各要素をうまく調和させ、全体が綺麗なバランスにまとまるように良い仕事をしました。
合わせる料理は少し風味の強さがあるほうがベター。肉料理なら香辛料・香草などをふんだんに。魚料理だったら、赤身に出汁醤油や薫り高い薬味が良い仲介役になると思います。

五十嵐店長のテイスティングコメントはこんな感じ。

全体的な印象としては思ったよりもフレッシュで、気楽に楽しめるワインだと思いました。

まず外観については、こんな感じ。縁のほうがきれいに緋色になっています。

香りは、黒系果実主体でカシス、ブラックベリー、ブルーベリーの濃くて甘そうな味わいを彷彿とさせます。
そしてじわじわと生肉のような野生のニュアンス、黒胡椒、メントール系の香り、胡麻のような香ばしい香りも感じました。
五十嵐店長は抜栓直後から果実味が開いた状態で楽しむことができる、と書いていますが、香りの複雑さは少し待った方が(少なくとも30分、できれば1時間くらいは)楽しめると感じました。ただ食事をしながら次第に香りが広がっていくのを感じる、というのも楽しいと思います。

味わいはしっかりと果実です。。ただ五十嵐店長のテイスティングコメントにもある通り、非常に酸とのバランスがとれ、タンニン量も多いんですが果実とのバランスであまり気にならない。濃厚だけどバランスがとれていることであくまでフレッシュで、気張らずに楽しめるローヌワインだと感じます。美味しいお肉を楽しむときなど、ちょっといつもより濃いワインが欲しいなという時に、気軽に選べる濃厚ワインです。じわじわと広がる香りの複雑さが、香辛料のような役割もしっかりと果してくれます。負担のワインの選択肢に、加えてみてはいかがでしょうか。

商品ページには五十嵐店長お薦めの温度やワイングラスなどが紹介されております。こちらも是非参考にしてください。

西岡パパはこのワインには『砂肝のコンフィ』を合わせています。また生産者インタビューもありますので、興味がある方はぜひ。

Firadis WINE CLUBの新人、篠原がお送りいたしました。

 

CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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