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ワインペアリング奮闘記 第114回 シャトー・グレシーナ × 芋煮

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ワインペアリング奮闘記 第114回 シャトー・グレシーナ × 芋煮

『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第114回

ボルドー赤と日本の郷土料理のペアリング

 
このコーナーは毎回課題のワインに合わせたお料理を実際に作ってレポートするコラムです。コラムの性質上下記について、ご容赦いただいております。
 
■失敗してもやり直しできませんので、その時は何がダメだったのか考察する回とさせて下さい。
■子供に乳製品アレルギーがあるため、チーズやクリーム、ミルクなど乳製品不使用です。

今回の課題は『シャトー・グレシーナ』です。
フランスの名産地ボルドーの右岸、コート地区の赤ワイン。主要品種はメルロです。

シャトーグレシーナ

テイスティング

 
グラスに注ぐと、色調は透明感があり中央にかけて黒みがかったルビーです。
抜栓してすぐに、甘い果実香が立ち上ってくるのを感じます。香り豊かな赤ワインですね。
香りの要素はプルーンやダークチェリー、ブルーベリー。鉄分や土のようなアーシーな要素。微かにミントのような清涼感も感じます。
口に含むと、熟したベリーの甘味と、穏やかな酸味。タンニンは細かく、滑らかです。
ミドルからアフターにかけて、ミネラルからくる鉄っぽさや苦味を感じます。
全体として、とてもバランスが良いです。口当たりがスムースで、親しみやすい赤ワインです。
ボルドーらしいスタイリッシュさもありながら、小難しさがなく、いつでもセラーに置いておきたい赤ワインですね。
ペアリングの観点からも、使い勝手が良さそうだなと感じました。

合わせる料理『芋煮』 

芋煮は、里芋や牛肉を醤油ベースの出し汁で煮た、東北地方の郷土料理です。
この料理を選んだ理由は、まずボルドー赤ワインに赤身の肉が合うこと、その中でワインの価格帯に合わせて、調達しやすい牛薄切り肉をチョイスしています。

そして里芋を使った料理にしたのは、ボルドーの赤ワインには根菜がとても合うからです。
土の香りやミネラルの要素が、根菜と赤ワイン、どちらにも共通して感じられるからでしょう。
それにしても、レンコンやゴボウならよく合うのは実証済みですが、今回使う里芋は始めです。
少しねっとりとした食感が赤ワインとどう合ってくるのか、そこが今回検証してみたいポイントです。

レシピ

 
里芋は皮を剥いて一口大にカットし塩でもみ洗い。竹串がスッと通るまで下茹でします。
出汁にみりん、塩、醤油を加え、里芋、牛肉、舞茸、ネギを加えて軽く煮立てれば完成です。

芋煮

ペアリングレポート

【総合評価】 星3つ:★★★☆☆ ほっこり安心のペアリング


【評価ポイント】
柔らかい薄切り牛肉と、メルロの鉄板的な相性の良さ

○予想通り、里芋の土の香りが、大地を感じるボルドー赤に寄り添う
○里芋×赤ワインテクスチャの相性もOK!

里芋の粘りはあまり気にならないですね。ワインを口に含むと粘りがすっと溶けました。
口に残る粘りをワインの酸味とタンニンが洗い流してくれる感覚は、むしろ心地良いものでした。
全体としては、日常の中で安心して楽しめるペアリングという感じです。
郷土料理とワインの相性・・・自分の中で新たな扉が開いたように感じます。

如何でしたか?それでは次回もお楽しみに!(西岡)

今回のペアリングワイン

 

『シャトー・グレシーナ

シャトーグレシーナ

このコラムのライター

J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉

CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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