カリニャン種について その3

『カリニャン』最終回です。原産はスペイン東部の「アラゴン地方」、非常に厳しい暑さの中で育つこのブドウは、香り・味わい要素の「全てが多く、すべてが強い」ワインに。カシスやブルーベリーなど黒系のベリーを煮詰めたような凝縮した印象に、チョコレートや茶色系スパイスなどを想わせる濃密な要素に満ちたワインになる品種です。
こういったワインに合わせるお料理はすぐにイメージが沸きますよね。そう、味わいに強さのあるワインですから、料理にも相応の強さ・濃さ・コクが求められます。ひとつ前に紹介した黒ブドウ『ムールヴェードル』と同じように、赤ワインやトマト、果実を煮詰めたようなソースを使った肉料理と相性の良さを発揮します。
又は、例えば韓国風焼肉のように甘辛なたれに付けて食べる肉料理、デミグラスソースのハンバーグなどと合わせてもおいしいですよ。ワインが持つ果実の甘さと料理の甘さが同調するようなペアリングを意識してみてください。
そして、カリニャン種の生まれ故郷であるスペインのアラゴン地方は、「テルナスコ」と呼ばれる生後2-3か月の子羊肉の産地としても有名。また「チリンドロン」と呼ばれる、鶏肉とピーマンをトマトソースで煮込んだ料理が代表的な郷土料理です。この料理は本当に簡単に作れますので、宜しければFiradis WINE CLUB30に掲載しているレシピを参考にしてみてくださいね。
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