お店でワインをどう楽しむか　その2

フレンチ・イタリアンの専門料理店などでワインを注文した際、注文した人にそのワインを少しだけ飲んでみるように促される「ホストテイスティング」。 前回はこの儀式は「あなたがそのワインをおいしいと思うかどうかではなく、品質劣化が無いかの確認をお願いされている」のだ、とご紹介しました。

ワインの品質が正常かどうかなんて、そもそもお店側がちゃんとチェックしてよ・・・と言いたくなりますよね。 勿論、お店の方はあなたのグラスにワインを注ぐ前に事前チェックをしています。 そしてもし仮に何らかのダメージ・不良が見られた場合には、サーヴする前にボトルを交換しています。 その上で、最後の最後のダブルチェックをその日のホストであるあなたに依頼している、という流れになっています。

でも、ワインを飲み始めたばかりの段階では、2-30本に1本の確率でしかしか出会わない「ブショネ」がどんな香りかもご存じないでしょうし、経験を積んだプロがやっと判断できるような軽度のダメージを発見するのは正直言って不可能です。

だから「自分にはワインの細かいダメージや劣化までは正確に分からないから、店を信頼してお任せしたい」という方は、素直にそのように伝えておけば良いと思います。 堂々と、次のように言ってください。 「状態はきちんと確かめて戴いたと思いますので、ホストテイスティングは結構です」と。

これでも無理に「いえいえ、ちゃんと確認して戴かないと困ります」 なんて無理強いしてくるようなお店はありませんので安心してくださいね。

それでは次回はいよいよ、ホストテイスティングにチャレンジする方へのアドヴァイスを。 どんな風に振る舞って、最後はどんな一言を言えば良いのか・・・ 僕が長年使っている「らしく見せる」テクニックもご紹介しますのでお楽しみに　笑

今日も1歩、あなたはソムリエに近付きました！