ワインボキャブラ天国【第60回】「グリ(グレーの)」英:grey 仏:gris
- 2020.11.21
- ワインボキャブラ天国
- イタリア, ゲヴュルツトラミネール, シャルドネ, シャンパーニュ, ピノ・グリージョ, ピノ・ノワール, フランス, ブルゴーニュ, 生産者
連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!
取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!
ということで今回ご紹介する言葉は・・・
「グリ(グレーの)」
英:grey
仏:gris (形容詞:発音は「グリ」)
上に掲載したブドウの画像を見て、「これは黒ブドウ・白ブドウなのかどちらになるのかな?」と思った方もいらっしゃると思います。
このブドウ品種は今日紹介の単語である「グリ」を含む「ピノ・グリ」種。
黒と白の中間の色合いを持ったブドウということで「グレーのブドウ」という位置付けになります。
グレーはフランス語で「グリ」、イタリア語で「グリージョ」。
「ピノ・グリ」はイタリアでは「ピノ・グリージョ」と呼ばれています。
日本では「グレー=黒と白の中間色=灰色/鼠色」という感覚ですが、これらの言語では総体的に中間色を表す意味合いになるんですね。
このコラムシリーズの「ピノ・グリ」紹介ページにも書いていますが、オレンジ色に近いピンク色をした「ピノ・グリ」種は、黒ブドウのピノ・ノワールが突然変異によって白ブドウとの中間色に変わったものだそうです。
ですからピノ・グリの発祥地はブルゴーニュ地方、かつてはピノ・ノワールと混植・混醸されることもあったようですが、今ではこの地ではあまり見かけません。
現在のフランスではピノ・グリの主な産地はアルザス地方。
リースリング、ゲヴュルツトラミネール、シルヴァネール種等と並ぶ主要品種で、単一品種による素晴らしいワインも数多く造られています。
面白いところでは、シャンパーニュ地方でもシャンパーニュ用品種として認可されており、一部の生産者がこの品種を使用し続けています。
シャンパーニュで使用して良いブドウ品種の規定には「ピノの系統」という括りがありまして、ピノ・グリに加えピノ・ブランも使用して良いことになっています。
シャンパーニュの品種と言えばシャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエの3品種が有名ですが、実は7品種を使用して良いというのが正しい規定。
その辺りについては、こちらのコラムを読んでみてくださいね。
↓↓↓
https://firadis.net/topics_detail.html?info_id=428
というわけで今日はこの辺で。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!
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