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ワインボキャブラ天国【第136回】「プリムール」 仏: primeur (英:該当する単語はありません)

ワインボキャブラ天国【第136回】「プリムール」 仏: primeur (英:該当する単語はありません)

連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!

取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!

ということで今回ご紹介する言葉は・・・

「プリムール」
仏: primeur(形容詞:発音はそのまま「プリムール」)
英:該当する単語が無いと思われます…何故かはコラム内でご紹介。

『プリムール』とは

今回取り上げる言葉は『プリムール』。
本来的には「vin=」と組み合わせ、Vin primeur=「新酒」を意味する言葉となりますが、ワインの世界では既に「Primeur」だけでも新種を意味する言葉として成立しています。
「新酒」とは、その年に収穫されたブドウを仕込んで出来たばかりのお酒のこと。ワインに限らず、日本酒や時にはビールでもその年に収穫された原料を使用して仕込んだ(または、その年に仕込んだ)ものが「新酒」というジャンルで販売されています。

皆さんにもお馴染み、毎年11月の第3木曜日に販売解禁される「ボージョレ・ヌーボー」はワインの世界で最も有名な新酒。この「ヌーボー」という言葉も“新しい”を意味する言葉として同義で、「ボージョレ・ヌーボー」を時には「ボージョレ・プリムール」と呼んだり、ラベルに記載されていたり、ということもありました。ですが、今はすっかり「ヌーボー」の言葉が定着したのであまり見かけなくなりましたね。

ワインの「新酒」はボージョレ以外にも様々ありまして、例えばイタリアでは「ノヴェッロ」として近しい時期に日本に入荷するものもありますし、季節が逆転する南半球の生産国、例えばチリや南アフリカ、ニュージーランドなどからは日本の夏の時期頃にその年の新酒が届きます。

一方で、別の意味合いもあります。

そして『プリムール』という言葉のもう一つの意味は、ワインの「先物取引」のこと。大手のワイン輸入会社などが「・プリムール予約受付中!」という案内をしているのを見かけたことがあると思います。
このコラムを書いている2022年7月現在ですと、「前年2021年に収穫され、仕込まれたヴィンテージのプリムール」の予約受付をしているお店が多々あります。
この2021年ヴィンテージを予約した場合、ヌーボーのようにすぐに手元に届くわけではありません。実際に購入者の手元に届くのは収穫年から3年後が基準、つまり現在予約したものが届くのは2024年頃、ということになります。

ボルドーのグラン・クリュ・クラッセなど、飲み頃の状態になるまで長期の熟成を必要とするワインの生産者は、その年にワインを仕込んでから市場にリリースして販売できるまで長い時間を要してしまうため、なかなか売上が確保できません。これはワイナリーを経営していく上で大変な困難ですよね。
そのため、収穫年の翌年春を目安に、その時点のワインで先々の熟成・成長発展のポテンシャルを評価してもらい、先物として予約購入をしてもらう制度が出来ました。
「プリムール」時点で設定された価格は、生産者がその先の可能性に期待を込めたもの。この時点で安く買ったワインが数年後には大きく値上がりをしていることもありますし、さほど高くならない、むしろ期待していたほど時間経過後の品質が伴わず価格が下落してしまうケースもあります。

そのため、信頼できる専門家・テイスターによる「プリムール」時点での評価が重要になってきます。ワイン業者は専門家がプリムール・テイスティングで下した評価を参考に買い付けをするかしないか、購入量を判断するという訳ですね。
以前別コラムでご紹介をした世界的に有名なワイン評論家「ロバート・パーカー」氏はこの先物評価、特に1982年ヴィンテージの評価で一躍ワインの世界で名を上げました。詳しくは関連コラム一覧のリンク先で読んでみてください。

僕もこの先物買いテイスティングのためボルドーを訪問した経験が何度かあります。出来たばかりの赤ちゃんワインが10年後、20年後、30年後にどうなっているのか・・・を思い描きながら1本1本試飲していくのは、本当に心躍る体験でした。
プリムールは1種類のワインを12本単位くらいで個人購入することもできますので、皆さんも興味がありましたら是非「プリムール」での購入を検討してみてくださいね(*残念ながらフィラディスではプリムールの販売をしておりませんので、予約を受け付けているお店にお問い合わせください)。

それでは今回はこのへんにしておきましょう。
今日も、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!

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