ワイン職人に聞く、10の質問【第91回】ジ・ピエロン・レグリーズ(仏シャンパーニュ地方)

ワイン職人に聞く、10の質問【第91回】ジ・ピエロン・レグリーズ(仏シャンパーニュ地方)

≪ひとりのワイン職人の頭の中を覗く一問一答インタヴュー!≫
『ワイン職人に聞く、10の質問』 第91回
「ジ・ピエロン・レグリーズ(仏シャンパーニュ地方)」
醸造家:ジャン・ドゥニ・ピエロンさん(写真右)

連載シリーズ『ワイン職人に聞く、10の質問』、今回話を聞いた生産者はシャンパーニュ地方コート・デ・ブランのグラン・クリュ、オジェ村にドメーヌを構える『ジ・ピエロン・レグリーズ』
オーナーで醸造家のジャン・ドゥニ・ピエロンさんが10の質問に答えてくれました。

日々沢山の栽培醸造家をご紹介していると、どこも勿論最大限の創意工夫と想像を絶する畑への執着心を持って作業をしているのが分かるのですが『ピエロン・レグリーズ』に驚いたのはその収穫作業の取り組み方でした。僅か4.5haの畑しか所有しておらず、年間生産量も2,000ケース程度。この規模なら多くの収穫作業人を雇わずに身内で・・という農家も多い中、ここは熟練の収穫人をなんと「時間単位」で雇い徹底的な選果を実施。

この「時間単位」というところが実は非常に重要。収穫人を雇う場合は「収穫作業量=獲れ高単位」に応じて報酬を支払うので、収穫作業を急いで実施し量を沢山収穫すればするほどお金が支払われます。
その逆に「時間単位」で支払うということは、のんびり、ゆっくり作業をすれば沢山お金が貰える・・・ということ。それでも、レグリーズは最高の果実を丁寧に摘み取るための投資は絶対に惜しみたくないそうです。
勿論、彼らが雇う収穫・選果のプロは決してダラダラと収穫作業を引き延ばすなんてことはせず、物凄いスピードとセンスで本当に良い房・粒だけを選り分けていける真のプロ収穫人たちなんですけどね。

どうでしょう、そんな徹底ぶりを見せる造り手のシャンパーニュ、飲んでみたくなりませんか・・・??
それでは91人目のワイン職人インタヴュー、始めましょう!


Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか?
⇒私たちのドメーヌはとても小さくて、歴史もまだ浅い。私は子供の頃から両親が畑仕事に心血を注ぎ、父親が醸造作業に熱心に取り組んでいる姿を見てきた。彼らが自分たちの仕事を心から愛していてるのがはっきりと伝わってきたから、私は目の前にある道を自然と選び取ることができた。
そしてその後私は妻と出会い、ワイン造りに2人の一生を捧げようと決めたんだ。

Q2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は?
⇒仕込んだ様々なキュヴェをブレンドし、そしていよいよボトルに詰めて瓶内二次発酵の段階に入る時。
ここが私たちの1年間の仕事の集大成のような瞬間だ。私たちのドメーヌでは、伝統的にこの作業を家族や、本当に仲の良い友人たちと一緒に実施することにしている。とても喜ばしい、記念すべき日だよ!

Q3:その反対に、一番辛い(辛かった、大変な)ときは?
⇒特定のこの時が一番困難だった…というものは無いのだけれど、何しろ気まぐれな自然に振り回される仕事だからね。
長年ワインを扱っているフィラディスなら、それで自然とどんな時が大変か分かるだろう 笑?

Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか?
⇒ブドウの収穫を始めるタイミングを、可能な限り精緻に見極めること。
素晴らしいシャンパーニュを創るためには、完璧な成熟を迎えたブドウが不可欠だからね。

Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは?
⇒「理想的なシャンパーニュ」なんていうものは存在しないと思うんだ。私、そしてあなたにとって「好きなシャンパーニュ、好きではないシャンパーニュ」というものがあるだけで、我々造り手は自分たちのスタイルやキャラクターを追求するのみだ。但しそのときに、テロワールの個性がきちんと表現されていて、フィネスを感じさせるワインであることは前提条件として大切だけどね。

Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら?
Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒この2つにもQ5と同じ考え方で答えるしかないのだが、やはり「最良」や「一番」というのは無いと思うよ。
私は「今まで飲んだ中で最高のワイン」をあなたに届けるために最善を尽くすだけだし、料理とワインの素晴らしい組み合わせは何千通りだってあるものなんだ。

Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか?
⇒そんなことは考えたことも無かったな・・・私たち夫婦は、この小さな天国に自分たちの全てのエネルギーを注ぎ続けたいと考えているよ。

Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒健全で、品質の高いブドウを造ること。
私自身が受け継いだ畑を大切に守り、そしてそれを次世代にしっかりと渡していくこと。
もしそれが出来なかったら、自分という人間の価値はどこにあったんだ?ということになってしまうしね。
この土地に敬意を払い、大事にしていきたいよ。

Q10:最後に・・・日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを!
⇒日本とフランス、私たちは世界の裏側くらい遠くにいるけれど、ワインを通じて繋がることができる。私たちの造ったシャンパーニュが、あなたの人生において大切な出来事の中にあることを心から誇りに思っています。
私たちのシャンパーニュが幸せな時を作れるよう、家族全員で頑張っていくよ!!


ジャン・ドゥニ・ピエロンさんへの一問一答インタヴューは、以上です。
今回のインタヴューは如何でしたか??
今回フランス語でお答え頂きまして、久々の仏語翻訳にやや苦戦致しましたが・・・ワイン造りに対するストイックで求道的な姿勢がビシビシ伝わって来る内容に、ワクワクしながら1問1問に日本語をあてていくことが出来ました。
僕はやっぱり、こういう姿勢の職人が仕込むワインを飲みたい。
心意気を知る、そして飲む・・・それこそが、ワインを楽しむ醍醐味の一つだと強く思います!!!


『ジ・ピエロン・レグリーズ ブラン・ド・ブラン グラン・クリュ N.V.』

 

CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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