ワインペアリング奮闘記 第123回 豚カツに合うワイン / マイケル・デイヴィッド フリークショウ・ジンファンデル
ワインペアリング奮闘記 の記事一覧
目次
『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第123回
発見!豚カツにこの上なく合うワイン
今回の課題は『マイケル・デイヴィッド フリークショウ・ジンファンデル』。
奇抜でカッコ良いボトルデザインや、アメリカン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー2020獲得で注目を集めるマリケル・デイヴィッド・ワイナリー。アメリカ・カリフォルニアの中でも「ジンファンデルの首都」と呼ばれるローダイ産のワインで、品種は100%ジンファンデルです。
テイスティング
香りは完熟のダークチェリー、ブラックベリージャム、ドライプルーン。
口に含むと、アタックからギュッと濃密なベリーの甘味を感じ。後から酸味が追いかけてきます。
果実の濃厚感がある割に、タンニンは穏やかで溶け込んだ印象。飲み込んだ後にはアルコールのボリューム感をしっかりと感じます。
ミドルまで完熟フルーツの甘みが舌の中央にあって、アフターに向けてほの苦いシガーや、スパイスのフレーヴァに置き換わっていきます。
全体的に、豊満な果実でグラマラスな印象ですね。やや甘みが前に来ますが、追いかけてくる酸味やスパイシーさで上手くバランスを取っているのがワイナリーの力量ではないでしょうか。
ジンファンデル好きの期待を裏切らず、新しいジンファンデル好きも産み出せる一本だと思います。
合わせる料理『豚カツ』
フルーツを煮詰めた濃密感やスパイシーさから、いわゆる中濃ソースをつける料理が合うんじゃないかな?と思いました。パワフルな赤ワインなので料理にもパワーが必要ということで、王道の豚カツをチョイス!
レシピ
豚ロース肉を包丁の背で叩き、塩胡椒で下味をして少し休ませます。小麦粉、溶き卵、パン粉の順につけて、油で揚げれば完成。とんかつソースをたっぷりつけてお召し上がりください!
ペアリングレポート
【総合評価】 星5つ:★★★★★ これぞマリアージュ!
【評価ポイント】
○豚カツのボリューム感にも負けない、赤ワインのパワフルさ
○赤ワインの濃縮した果実味が、ソースの煮詰めたフルーツの甘味を最大限引き出す
○赤ワインのソフトなタンニン、流れるようなテクスチャが、豚ロースの柔らかい肉質にマッチ
これはやばい。今回はあります、見つけちゃった感・・・!
豚カツがあることで赤ワインがより美味しく、赤ワインがあることで豚カツがより美味しくなっています。豚カツとマイケル・デイヴィッド フリークショウ・ジンファンデル、正にマリアージュです!
ジンファンデル大好きな人も、そうでない人もこの組み合わせには納得できるのでは?
正しいペアリングによってワインは本領を発揮し、最大限美味しくなるということを、今回のペアリングで是非味わってみて欲しいです。
それでは、次回もお楽しみに!(西岡)
今回のペアリングワイン
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉

-
前の記事
ワインペアリング奮闘記 第122回 海老フリッターに合うシャンパン / ギボラ プリスム. 16 2021.11.26
-
次の記事
ワインペアリング奮闘記 第124回 ヒレ・ステーキに合うワイン / フアン・ヒル ロザリオ・ヴェーラ 2021.12.10
コメントを書く