ワインペアリング奮闘記 第78回 ヴィノジア・ヤーデ×5種のお菓子
- 2020.12.18
- ワインペアリング奮闘記
- ペアリング
口に含むと、生き生きとした泡の向こうに熟した甘やかな果実を豊かに感じます。
酸味はフレッシュさがありつつも穏やか。
合わせる料理:
年末という季節柄もあり、このワインを口にしたときに浮かんだのはこんな光景。
お正月休みの帰省先の実家。初詣も済みコタツでお笑い番組を見ながら、だらっとしている昼下がり。
せっかくだからスパークリングワインでも開けよう、と家族の誰か言い出して、ちょうど良いのがあるぞ!と冷蔵庫から出てくるのがこのヴィノジア・ヤーデです。
そして鍵を握るのが次のステップ。「おっ、このワイン美味いじゃん」となるか、それとも「・・・やっぱビールの方が良いな」となるのか、その明暗を分ける重要なアイテムがおつまみです!!
と言うわけで今回は番外編です。スパークリングワインに合わせて、一体どんなおつまみを開ければ良いのか。それを考えてみましょう。
おつまみ選定:
事前にコンビニやスーパーで買っておくことが出来て、袋から出すだけで調理不要。※誰もコタツから出たくないから!それでいて、スパークリングワインに夢のように合う!そんな袋入りのおつまみお菓子を探すべく、独断で候補となる5種をセレクトしました。
①えび満月
軽くクリスピーな食感がスパークリングに合う。海鮮のミネラルがワインと相乗して、夢のマリアージュもあるか?
②柿の種 – 梅ざらめ味
いつでも家に常備している柿の種が、こんなシチュエーションで救世主になってくれたら嬉しいですよね。
③ピスタチオ
今やコンビニで普通に売っている、お父さん大好きナッツ。スパークリングに合いそうだけど、小さなかけらがいつまでも口に残ってしまうとイマイチかな?
④たたみいわし
お正月感高まる、硬派な「和のおつまみ」も用意。パリッとした食感が選定の決めてです。磯の風味がどう出るか?
⑤ドライレモン
ヤーデのシトラスの香りと味わいの要素に合わせて。正統派ソムリエ的セレクション。
今回は上記5種を私と妻で採点評価し、その結果を公開させていただきます。
ペアリングレポート:
品名 | 妻評価 | 私評価 | 総合評価 |
えび満月 |
7 | 7 |
7 |
柿の種 – 梅ざらめ味 | 5 | 9 | 7 |
ピスタチオ | 8 | 10 | 9 |
たたみいわし | 5 | 4 | 4.5 |
ドライレモン | 9 | 6 | 7.5 |
しらすを薄く乾燥させたたたみいわし。例外的にプチ調理ありで、コンロで炙ってからマヨ七味でいただきました。
香ばしくてパリパリで、塩気と旨味がとっても美味しい!個人的には、おつまみ単体では一番旨かった。
食感という意味では、スパークリング・ワインにもよく合っていましたね。
ただ今回のヤーデの場合、残念ながら磯の香りとの相性があまり良くなく、さらに後味に苦味が目立ってしまう結果に。
えび満月
3位が2つ並んだので、まずはえび満月から。
軽い食感がスパークリングとの相性の良さを予想させましたが、実際にテクスチャの相性は素晴らしいものがありました。サクッとして、スッと溶ける感じ。素晴らしい!ただ残念な部分はたたみいわしと同じ。ヤーデに磯の香りがそれほど合わない。不味いというわけではないのですが高め合っていない、平行線、という意見で私と妻は一致しました。
柿の種
<私の意見>
カリカリ食感もスパークリングとの相性良く、梅ざらめは甘酸っぱくて意外とフルーティ!さらにピーナツの塩気やオイル感、ヤーデにはとても相性が良いのでは?
柿の種はあまりに庶民的なイメージすぎて、せっかくスパークリング・ワインを開けたのにこれで良いの?という感じがした、何となくワインがライトに感じられてしまったので、ネガティブに振れたそうです。味わいの相性自体は良いのでは、との事でした。
ドライレモン
ここも妻9に対し、私が6と割れていますね。では高評価の妻から。
見た目からお洒落でスパークリング・ワインを楽しむ雰囲気を高めてくれる。実際にワインと合わせてみても期待通りにフルーティーでお洒落なペアリングを楽しめる。
<私の意見>
5つの中でも味わいの類似性がトップクラス。まさに同じ方向を向いている。しかし、ドライレモンの甘酸っぱさは強すぎてワインが負けてしまい、味わいや香りを感じ辛くなってしまった。お口直しという意味では良い。
妻によると私の意見は「ワイン寄り」で、一般的に考えればドライレモンとの組み合わせは間違いないそうです。確かに厳しすぎたかな?ムードも大事ですしね(笑)
妻が2番手、私が1番手にということで、堂々の一位となりました。共通の意見として、ピスタチオのクリスピーな食感はもちろんのこと、ナッツのオイル感や、ローストした豊かな香りが、スパークリング・ワインをより「リッチ」に感じさせてくれるということで意見が一致しました。特に口に残るかけらは気にならなかったです。正直、購入した時は、無難だし中庸な結果に終わるかな、と思っていたのですが、文句なしの一位になりました!
-
前の記事
ワインペアリング奮闘記 第77回 エティエンヌ・ルフェーヴル ブリュット・ロゼ N.V.×コールド・ビーフ 2020.12.11
-
次の記事
ワインペアリング奮闘記 第79回 クロード・カザル ブラン・ド・ブラン・ブリュット N.V.×手毬寿司 2020.12.25
コメントを書く