ワインボキャブラ天国【第100回】「デリケートな」英:delicate 仏:delicat

ワインボキャブラ天国【第100回】「デリケートな」英:delicate 仏:delicat

連載企画『Firadis ワインボキャブラ天国』は、ワインを表現する言葉をアルファベットのaから順にひとつずつピックアップし、その表現を使用するワインの例などをご紹介していくコーナー。
このコラムを読み続けていれば、あなたのワイン表現は一歩一歩豊かになっていく・・・はずです!

取り上げる語彙の順番はフランス語表記でのアルファベット順、ひとつの言葉を日本語、英語、フランス語で紹介し、簡単に読み方もカタカナで付けておきますね。
英仏語まで必要ないよー、という方も、いつかワイン産地・生産者を訪れた時に役に立つかもしれませんから参考までに!!

ということで今回ご紹介する言葉は・・・

「デリケートな」 
英:delicate
仏:delicat (形容詞 発音は「デリカ」)

第100回にふさわしい、とても素敵な言葉ですね。
ここ日本では、「デリケート」という言葉はどちらかというと人の性格などに使われることが多いですよね。傷つきやすい繊細な人を「あの人はデリケートな人だから・・・」などという表現で耳にすることが多いと思います。
確かに英語の「delicate」にも「壊れやすい」「華奢な」果ては「精密・緻密な」などの意味もあるようで、ここが日本では意味として強く定着した模様です。

ですが「デリケート」という言葉の意味はこれだけではありません。ラテン語の 「dēlicātus= うっとりさせるような」を語源に持つこの言葉、「繊細な」「優美な」「上品な」、更には派生して「おいしい」という意味までも持っています。これまでに出てきたワインの表現用語でで言えば「エレガントな」という表現に最も近いかもしれませんね。

では「デリケートなワイン」は、どんなワインに使うべき表現でしょうか。
僕個人の見解で言えば、やはり全体の味わいバランスが綺麗に取れていると言感じた時に使う言葉かな、と思います。例えば非常に渋みが強かったり、果実の甘味がたっぷり・・・というどこかのポイントにインパクトのあるワインにこの表現は、やはり似つかわしくないですよね。
味わいのバラスが非常に綺麗に取れていて、飲み疲れなく杯を進められる。そんなまさに優美で繊細な味わいのワインにであったら、この言葉を思い出してみてください。

さて・・・今回この言葉を取り上げるのにあたって準備をしていて気付いたのが「そういえば自分は“デリケート”よりも”エレガント”ばかり使っている」ということでした。実際にFiradis WINE CLUBで検索してみたところ、「デリケート」という言葉で表現していたのはたった6本という始末。なんとも表現に繊細さが足りませんでしたね 笑
ワインの言葉はまだまだ深い、100回目・100語目にして、もっと語彙を豊富に活用していかねば、と反省した次第です。これからもこのシリーズ、自身の勉強のためにも続けていきたいと思います。

それでは今回はこのくらいで・・・。
今日、あなたの表現するワインの世界が少し広がりました!

テイスティングコメントに「デリケート」の表現を使ったワイン一覧はこちら
↓↓↓
https://firadis.net/「デリケート」の表現を使ったワイン一覧

 

*以下は類似した表現についてのコラム。よろしければこちらも併せて読んでみてくださいね。

ワインボキャブラ天国【第39回】「上品な、優美な、優雅な、エレガントな」英:elegant ,distinguished 仏:elegant

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