ワインペアリング奮闘記 第14回「ドメーヌ・ダヴィッド ミュスカデ・セーヴル・ エ・メーヌ シュール・リー レ・バルボワール」
- 2019.10.22
- ワインペアリング奮闘記
- ドメーヌ・ダヴィッド, フランス, ペアリング, マリアージュ, ミュスカデ, レシピ, ロワール, 和食, 白ワイン
『お料理パパのワインペアリング奮闘記』第14回
夏を代表するワインと食材のペアリングは!?
このコーナーは毎回課題のワインに合わせたお料理を実際に作ってレポートするコラムです。
コラムの性質上下記の点について、ご容赦いただいております。
■失敗してもやり直しできませんので、何がダメだったのか考察する回とします。
■家庭の料理なので、冷蔵庫にたまたま余っていた物も積極的に使います。
■子供に乳製品アレルギーがあるため、チーズやクリーム、ミルク等は使えません。
さて皆様、お盆の時期いかがお過ごしでしょうか。
暑い夏には「涼感」ワインで暑気払いしたいものです!
今回の1本は、正にそんな白ワイン『ドメーヌ・ダヴィッド ミュスカデ レ・バルボワール』です。
フランス・ロワール地方の西側、河口付近で造られるこの白ワイン。
良く冷やしてグラスに注ぐと、クリーンに澄んでいて色調はやや淡く、緑がかっています。
ほんの少しですが、グラスの下部から発泡が見られるようですね。
香りをとってみると、青リンゴ、メロン、グレープフルーツ。そして心地よい酵母の香りを感じます。
お口に流し込むと、アタックからフレッシュで、はっきりとした酸。微かな発泡による刺激も感じました。
ドライではありますが、果実のボリュームがあり、旨味がしっかりと感じられました。
このすっきり爽やかなアロマ、味わい、そして価格!
日常使いの美味しい白ワインとして、誰にでもお勧めしたい白ワインですね。
では、合わせるお食事を考えていきましょう!
と言ってはみたものの、外はうだるような暑さの真っ昼間、食欲もやや減退気味です。
そんな時に真っ先に思い付く食材といえば、「素麺」・・・では?
夏を代表するこの食材、ワインとの相性も試してみたいところです。
というわけで、まず素麺をベースと決めて、トッピングを考えることにしました。
爽やかな酸味とフレッシュ感を持つミュスカデは、脂の乗ったこってりとしたお料理より、さっぱりとしたものに合うと思います。
もちろん魚介類もありですし、お肉を使うとすれば白身で、脂の少ない部位でしょう。
というわけで、今回は鶏のササミを使うことにしました。
ミュスカデの持つメロンのような風味に、キュウリで距離を近づけましょう。
そして酸味はフレッシュなトマトに、お酢やとレモンを使った味付けで寄せていきたいと思います。
と言うわけで今回は『棒棒鶏(バンバンジー)素麺』に決定しました!
作り方:
鍋にお湯を沸かしたらササミを投入し、火を止めて30分ほど放置。
その間、タレをつくります。白ごまを擂り、味噌、酢、砂糖、醤油と混ぜ合わせます。
ササミが茹で上がったら、繊維に沿って細かく割き、冷ましておきましょう。
素麺を茹でて、氷水で洗い、お皿に盛り付けたら、その上にカットしたトマト、キュウリをトッピングし、麺つゆを回しかけます。
更にササミを盛り付けてゴマダレをかけたら、全体にレモンを絞って、大葉を散らして完成!
実食:
ゴマダレとレモン、大葉の香りが良い感じです。さっそくトッピングの部分からいただきます!
シャクシャクとしたキュウリの食感が良いですね。
淡白なササミですが、ゴマダレと合わせることで旨味が引き出されています。
トマトの穏やかな酸とも、よく合っていますね。では、白ワインをいただきましょう。
・・・おお!やはりキュウリが良い仕事をしているようです。
ミュスカデのメロンのようなアロマと寄り添っていますし、
食感としても、ワインのキリっと明瞭な個性にマッチしていると思います。
ゴマダレはアクセントとして作用しているイメージですね。
さて、続けてベースとなる素麺との相性ですが、うーん、これは正直「微妙」といわざるを得ませんね。
素麺はあまりコシがないので、ミュスカデのはっきりとした味わいのキャラクタとは相反しているようです。
麺つゆのじんわりとした旨味とも、ミスマッチな印象でした。
全体として、素麺よりもトッピングとワインの相性でペアリングが成立している、という形になりました。
今回はちょっと課題の残る結果になりましたが、棒棒鶏単体なら合格点ですので、よかったらお試しください。
果たして素麺に合うワインとは?というミッションを自分の中に残しつつ、ペアリングの旅はまだまだ続きます!
それでは、ご意見、ご感想をお待ちしておりますね。次回もお楽しみに!
『ドメーヌ・ダヴィッド ミュスカデ レ・バルボワール』
(フランス/ロワール産白ワイン ブドウ品種:ムロン・ド・ブルゴーニュ(ミュスカデ)種 100% /ステンレスタンクで澱とともに12ヶ月熟成)
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