ワインペアリング奮闘記 第179回 ピノ・ノワールにいかが?ご家庭で簡単にできるオリジナル肉じゃが / 『ビコーズ』ピノ・ノワール 南フランス
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ピノ・ノワールにいかが?ご家庭で簡単にできるオリジナル肉じゃが
今回のお題は、『ビコーズ』ピノ・ノワール 南フランス(赤750ml)です。
気軽に味わいながら、ワインをもっと知るためのワイン。ビコーズシリーズに2022年冬「ピノ・ノワール」が新登場!
ビコーズ開始当初からもちろん視野に入れていたピノ・ノワールですが、ピノ・ノワールに特にこだわりの強いフィラディスが選定に選定を重ねて、満を辞してのリリースとなりました。
早速テイスティングしましょう!
テイスティング
全体的に明るい色調で、透明感があります。ややパープルがかったレッドですね。
香りは、私が感じたのはフレッシュなイチゴやさくらんぼ、すみれやシナモン、紅茶。
ラベルを見てみると、ふむふむ。クランベリー?黒糖?なるほど〜。はい、精進します!笑
口に含んでみると、アタックから果実の甘味をしっかりと感じます。
爽やかな酸味もあり、アセロラジュース的なジューシーさがあります。
ボディは軽やかに抜けていくわけでもなく、重くもないミドルボディです。
割と早い段階でタンニンが現れ、口内に少しくっつくような感覚をもたらしますが、すぐにリリースされますね。
中盤はじわじわっとうまみが染み込むような感覚が。
その後、ごく軽い苦味が現れてアフターまでしっかりと残るベリー系果実の甘味やフレーヴァと相まって、複雑味をもたらしています。
飲み込んだ後に感じるアルコールのボリューム感はしっかりとしたもの。
全体的に親しみやすいジューシーさに「ピノ・ノワールらしさ」が前面に出ていて、フレッシュさと滋味深さが両立した良いバランスです。
・・・これはかなり良いのではないでしょうか?!
ピノ・ノワールってこういうものだよ、という教科書を超えて楽しめる1本だと思います。
合わせる料理『鶏肉じゃが』
ビコーズはワインを知るためのワインなので、これからワインを学んでいかれる方向けに、あくまでご家庭で簡単にできる料理を提案したいと思います。というわけで今回はピノ・ノワールとの相性が良い鶏肉を使った肉じゃがを考案しますよ〜!ワインとの相性を意識して少し洋風にアレンジした、フライパンで作るレシピです。
レシピ
まず鶏肉に塩で下味をつけ、焼いていきます。
普通は切ってから焼くと思いますが、塊のままで皮目から焼くことで、余分な脂を落とし綺麗な焼き目をつけることができます。
皮からかなり脂が出るのでサラダ油は不要。余分な脂はキッチンペーパーで吸いながら焼きましょう。
焼き上がったら粗熱をとって、カットしておきます。
フライパンに少量残した脂で玉ねぎのくし切りと、一口大のじゃがいもを炒めます。
表面に焼き目がついたら鶏肉を戻入れ、日本酒、みりん、砂糖少々、だし汁を加えて煮ます。
じゃがいもの中心まで火を入れること、煮汁を適量まで減らすことを意識して蓋を調整しましょう。中火で正味10分くらいですかね。
これくらいまで煮汁が減ったら、醤油と『ビコーズ』ピノ・ノワールをそれぞれひと回し。
おまけにレーズンを加えて、一煮立ちしたら火を弱め、5分程度で出来上がりです。
胡椒をふって、薬味はお好みで。赤ワイン風味の鶏肉じゃがの完成。
ペアリングレポート
【総合評価】 星4つ:★★★★☆
【評価ポイント】
○玉ねぎとレーズンの甘味がピノ・ノワールの果実味に一層の膨らみを与える
○肉じゃがに加えた醤油やワイン、素材から染み出した旨味がピノ・ノワール後半の複雑味と重なってさらに立体的に
ご家庭で簡単にできて、ピノ・ノワールにちゃんと合うレシピです。
追求すればさらなるマリアージュはあると思われ、その可能性を加味して星一つマイナスしました。
皆さん是非是非、ご家庭お試しください。そしてご感想を聞かせてくださいね。
(西岡)
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
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