ワイン職人に聞く、10の質問【第19回】シャトー・スオウ（フランス・ボルドー地方）

≪ひとりのワイン職人の頭の中を覗く一問一答インタヴュー！≫
『ワイン職人に聞く、10の質問』
第19回　シャトー・スオウ（フランス・ボルドー地方） /モニーク・ボネさん（写真右から3番目）

彼女に何度かお会いして話した時の僕のイメージは、「職人的・求道的な造り手」という印象は殆ど無くて、「新しい、面白いアイディアを次々と出し、それをチームで形にしてくことを楽しんでいる人」というイメージでした。

いつも明るく朗らかで、周囲の人みんなをファンにしてしまう魅力的なモニークさん、その心の内でワイン造りに対してどんなことを考えているのか・・・今週も、ひとりのワイン職人の言葉をじっくりお楽しみください！

Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか？
⇒まず最初に・・・ワイン造りという私たちの国に長く長く続く伝統を継承していきたい、と思ったの。そして今は、自然環境を守りながら未来に持続する農業を続けていくことの意義を探し続けている。

2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は？
⇒それは勿論、毎年の収穫の時！チームみんなでブドウを摘み取る日々は、本当に最高のイベント！

Q3:その反対に、一番辛い（辛かった）ときは？
⇒「辛い」と思うことは無いのだけど・・・ブレンドでは毎回悩むかな。品種と区画のアッサンブラージュは正解が一つだけじゃないから、迷い続けてしまうわ　笑

Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか？
⇒結局は、収穫のタイミングの見極め、にかかっていると思う。収穫の時期になったら常にブドウの成熟状態を見つめて、今まさにこの瞬間に摘み取りを始めなければ・・・という時が訪れるのを待つ。そこで全てが決まる。

Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは？
⇒「この次に造るワイン」・・・私はいつも、現状に満足せず未来を見ていたいと思っている。

Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら？
⇒最高の友達と一緒に飲んだワインは、すべてが最高の1本。

Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒私のワインは、大体どんな料理とも合うのが自慢！シャトー・スオウやシャトー・ド・ブレイザックを、あなたの国の料理に色々合わせてみて。私の言っていることが本当だって、きっと分かってもらえるはず。

Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか？
⇒いろいろな場所を思い描いてみたけど・・結局はボルドー以外に考えられないかな。
ここが、私のワイン造りにとって最高の場所だと信じているから。

Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒今一番伝えたいのは、私たちが取り組んでいる有機栽培について。私たちのワインを飲んでくれる人たちに、そのワインがどこでどうやって生まれてきたのか、を知ってもらいたい。ワインは、自然からのメッセージでしょう？

Q10:最後に・・・日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを！
⇒私たちは、あなたの元にワインを届けるまでの全てのステージでベストを尽くしているつもり。皆さんが最高のボルドーワイン時間を過ごしてくださることを、心から願っています。シャトー・スオウを、楽しんで！

今週の『ワイン職人に聞く、10の質問』如何でしたか？？やっぱり、モニークさんは本当にいつも前向きでエネルギーに満ちた人。こんな人が造るワインは、絶対に素晴らしいに決まってるよな、と思わせてくれます。久々に、お会いしたいなあ・・・。

それでは最後にマダム・モニークが愛情を注いだ3本のワインをご紹介したいと思います。

≪マダム・モニークの自信作≫

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