ワイン職人に聞く、10の質問【第25回】ドメーヌ・カンタン・ジャノ(フィリップ・ジャノ)(フランス・ブルゴーニュ地方)

ワイン職人に聞く、10の質問【第25回】ドメーヌ・カンタン・ジャノ(フィリップ・ジャノ)(フランス・ブルゴーニュ地方)

≪ひとりのワイン職人の頭の中を覗く一問一答インタヴュー!≫
『ワイン職人に聞く、10の質問』
第25回 ドメーヌ・カンタン・ジャノ(フィリップ・ジャノ)(フランス ブルゴーニュ地方) / カンタン・ジャノさん

僕が思うカンタン・ジャノ(フィリップ・ジャノ)のスタイルは「繊細・優美・エレガント」肉厚で甘やかなスタイルがトレンドになりつつあるカジュアル価格帯のブルゴーニュの中で、あくまでもピノ・ノワールならではの繊細さ、美しさ、しなやかさを守り続ける、クラシックな様式美を守り続けている生産者だと思います。

きれいな酸がバランスよく立ち上がり、口の中でじんわりと旨味が広がっていくジャノのワイン。飲み手をねじ伏せんばかりの「どうだ!」というインパクトではなく、優しく抱きしめてくれるような包容力を感じさせてくれるワイン・・・・一体、造り手のジャノ父子はどんな哲学のもとにあのワインを造っているのでしょう??

それでは今週もメルマガ誌上一問一答インタヴュー、始めましょう!

Q1:ワイン造りを一生の仕事にしよう、と決意したきっかけは何ですか?
⇒僕は一人っ子だったから、家業を継ぐのがごく当たり前のことだと思った。僕の両親が1999年に立ち上げた新しいドメーヌで、僕は子供の頃から色々な仕事を手伝ってきた。そんな中で「自分も将来この仕事をしていくんだな」って思うようになったんだ。

2:これまでワインを造ってきて、一番嬉しかった瞬間は?
⇒3つあるよ。
ひとつ目は、2014年に家の仕事に戻って来て、両親が僕に畑の一部を分けてくれたとき。
2つ目は、2015年・・・僕が手掛けた最初のヴィンテージ。この年は日照りに恵まれた暑い年だったんだけど・・・ワイン専門誌が言うほど簡単に良いものが出来る年じゃなかったんだ。僕の目指すバランスの取れたエレガントなワインに仕上げるのは難しくて、随分苦労したよ。結果的にとても良いワインが造れたから、良い記憶として残っているんだ。
そして3つ目は、今年2019年。ムルソー村に畑と醸造所を買ったんだ。これから素晴らしい白ワインが造れるんだと思うと、ワクワクするね。たぶん、これが今までで一番嬉しかったことじゃないかな??

Q3:その反対に、一番辛い(辛かった)ときは?
⇒ワインの造り手なら誰もがこう言うと思うけど・・・「天気が自分の側に味方してくれていないな」と感じるとき。寒いとき、暑いとき、そして大嵐!

Q4:ワイン造りで最も「決め手になる」のは、どの工程だと思いますか?
⇒収穫タイミングの見極め、かな。糖と酸のバランスが最適な時に摘み取ることこそが、良いブドウを更に良くするための決め手だと思う。仕込み段階では今度は、熟成期間の見極めが大切。ワイン造りは、タイミング選択の連続なんだ。

Q5:あなたにとっての「理想のワイン」とは?
⇒僕がそれを実現できたのは「マランジェ」かな。他の地域で僕が目標とするようなワインを挙げていくとしたら・・・ボルドーは『シャトー・オー・ブリオン』。ローヌならジャック・レイノーの『シャトー・ラヤス』アルザスなら『ドメーヌ・アルベール・マン』・・・全部挙げていたらきりがないね 笑

Q6:今までに飲んだ中で最高のワインを1本だけ選ぶとしたら?
⇒ドメーヌ・デ・コント・ラフォンの『ヴォルネイ プルミエ・クリュ サントノ・デュ・ミリュー 1990年』だね。僕の生まれ年のワイン、本当に素晴らしかった。

Q7:自分のワインと料理、これまでに一番マリアージュしたと思った組み合わせを教えてください。
⇒「マランジェ」が、牛肉のバーベキューと最高に合うんだ。うちのドメーヌの中でも最もフィネスの感じられる上品なスタイルだから、塩胡椒程度のシンプルな味付けがベストだと思うよ!

Q8:もしあなたが他の国・地域でワインを造れるとしたら、どこで造ってみたいですか?
⇒考えたことないけど・・・南アフリカか、オーストラリアのタスマニア。ブルゴーニュではない冷涼な土地で、ピノ・ノワールを手掛けてみたいんだ。

Q9:あなたの「ワイン造り哲学」を、一言で表現してください。
⇒まあ、他にも同じことを言う生産者は多いと思うけど偉大なワインは素晴らしいブドウから」

Q10:最後に・・・日本にいるあなたのワインのファンに、メッセージを!
⇒僕は残念ながらまだ日本に行ったことが無いから、いつか訪れてみたいな。遠い国で僕のワインを飲んでくれる人たちが沢山いるということ、本当に嬉しく思うよ。そして、僕の造る2019年はきっと日本の皆さんにとても気に入ってもらえると思うんだ。これからも、ジャノのワインを楽しんで!!

今週の『ワイン職人に聞く、10の質問』如何でしたか??
クイントン、1990年生まれとは・・・来年でやっと30歳とは、まさに新世代の生産者ですね。そしてムルソーでの新たなチャレンジ。フィリップ(カンタン)・ジャノのワインに通底する優美なスタイルが、ムルソー村でどう表現されるのか。リリースが今から楽しみでなりません。(*初リリース時は、大々的にご案内したいと思います!)

それでは最後に、カンタンとフィリップのジャノ父子が愛情を注いだ4本の赤ワインをご紹介致します!

 
毎回即完売の超人気上質ブルゴーニュ!≫
ドメーヌ・フィリップ・ジャノ サントネ
・フランス ブルゴーニュ産 赤ワイン
・ブドウ品種:ピノ・ノワール100%
・熟成:バリック12か月熟成
 
≪サントネ村屈指の生産者『カンタン・ジャノ(フィリップ・ジャノ)』最上級キュヴェが3,000円台!≫
 
・フランス ブルゴーニュ産 赤ワイン
・ブドウ品種:ピノ・ノワール100%
・熟成:バリック10-12か月熟成)
 
≪併せてこちらも・・・人気の「ブルゴーニュ・ピノ」も!≫
フィリップ・ジャノ ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 750ml(フランス ブルゴーニュ産赤ワイン)

       

・フランス  ブルゴーニュ産 赤ワイン
・ブドウ品種:ピノ・ノワール100%
・熟成:バリック10-12か月熟成)
 
≪「ドメーヌ・カンタン・ジャノ(フィリップ・ジャノ)」を継ぐ、新たなる希望の星。瑞々しく洗練されたスタイルは、実に新鮮です。≫
・フランス  ブルゴーニュ マランジェ産 赤ワイン
・ブドウ品種:ピノ・ノワール100%
・熟成:バリック10か月
 
最後の1本、店長のお薦めですので「おすすめの飲み方」も再掲載いたします!

【ドメーヌ・カンタン・ジャノ(フィリップ・ジャノ) マランジェ・ヴィエイユ・ヴィーニュを自宅でもっとおいしく楽しむには・・?】

≪テイスティングコメント≫
もう、香りも一口目もフレッシュ・レッドフルーツの瑞々しさが一気に押し寄せてきます。抜栓したては切れのある酸が前面に主張してきますが、1時間後以降はそこから果実の甘味がじわじわと押し出てくる感じ。第一印象はまだ若くてあちこち主張し過ぎかな?と思わせつつも、実はトータルバランスが既に出来上がっている素晴らしいプロポーションのワインでした。特に素晴らしいのは、軽やかなのに地に足の着いた重心!

抜栓時間≫
僕が抜栓直後から通しでテイスティングをし続けた結果では、やはり開けてから90分後以降に一気に素晴らしくなりました。前に出ていた酸に果実の甘味が追い付き、全体のバランス構造が一気に組みあがっていく感じ。開けたては酸が実にフレッシュで瑞々しいので、そういうスタイルが好きな方は直後から楽しんで下さい。

温度設定≫
ちょっと冷たいかな、と思うくらいが、おいしいかと思います。瑞々しい酸と果実味のフレッシュさを綺麗に楽しむためには、冷蔵庫なら45分程度、アイスバケツで5分ほど冷やすと良いかと思います。全体が、きれいな輪郭に引き締まります。

ワイングラスのチョイス≫
ピノ・ノワールだからブルゴーニュ用のバルーン型グラスで・・・となるのが普通ですが、ここは敢えてボルドー型の細長卵型グラスを使ってみてください。果実の要素がギュッと集約されるのと酸が一歩下がる感じで、ワインの「重み」が上がります。ワンランク上のブルゴーニュを飲んでいるように感じられますよ。

CTA-IMAGE ワイン通販Firadis WINE CLUBは、全国のレストランやワインショップを顧客とするワイン専門商社株式会社フィラディスによるワイン直販ショップです。 これまで日本国内10,000件を超える飲食店様・販売店様にワインをお届けして参りました。 主なお取引先は洋風専門料理業態のお店様で、フランス料理店2,000店以上、イタリア料理店約1,800店と、ワインを数多く取り扱うお店様からの強い信頼を誇っています。 ミシュラン3つ星・2つ星を獲得されているレストラン様のなんと70%以上がフィラディスからのワイン仕入れご実績があり、その品質の高さはプロフェッショナルソムリエからもお墨付きを戴いています。 是非、プロ品質のワインをご自宅でお手軽にお楽しみください!
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