ワインペアリング奮闘記 第187回 4年ぶりのお花見におすすめの赤ワイン / フアン・ヒル SAKURA サクラ 2021年
ワインペアリング奮闘記 の記事一覧目次
4年ぶりのお花見におすすめの赤ワイン
今回のお題は、フアン・ヒル SAKURA サクラ 2021年です。
このコラムで取り上げるのも2020年、2022年に続いて3度目になります。
スペイン、フミーリャの赤ワインで産地はモナストレルです。
去年の記事で「まだ新型コロナが続いているなんて」と書いていますが、ようやく今年のお花見からは、宴会が解禁される公園が増えてきていますね。我が社でもお花見が開催されますが、もちろんこのサクララベルは欠かせない存在!
2018年のフィラディス花見(楽しい営業部の面々)
テイスティング
色調はルビー、濃さは中程度です。
よく熟して、ややジャムっぽいブルーベリーの甘い香り、強めの黒胡椒、ロースト香、ヴァニラの甘やかさ。
滑らかな口当たりのフルボディで、豊かな酸を感じた後に、熟した果実の甘味がぶわっと広がります。
タンニンはしっかり目で、少し舌がざらつく程度に収斂性も感じます。アルコールもしっかりですね。
後半は果実の余韻と共に心地よい苦味とローストフレーヴァが残り、長く持続します。
うーん。このヴィンテージも、やはりフアン・ヒル節というか、一貫していますね。
ジューシーさ全開、飲み応えのあるフルボディ。スパイシーさと、少しビターなアフター。わかりやすく本格派、文句なく美味しいですね。
合わせる料理『チキンスティック名古屋風』
2020年の「焼き鳥」、2022年の「チキンサンド」、そして2023年の今年もやっぱり・・・鶏になってしまいましたぁ!
もちろん、タレ味。このワインは、タレの甘辛さをまとった鶏肉にとっても合うんですよ。
お弁当にも入れられますし、お花見の差し入れにも喜ばれると思います。
そもそも名古屋名物の手羽先をイメージしたのですが、骨付きだとワイングラスを持つ手が汚れるので、胸肉をスティック状にカットして揚げ焼きします。
レシピ
【材料 3人前】
鶏胸肉:500g
-A-
塩:1つまみ
おろしニンニク:2g
胡椒:適量、やや多め
マヨネーズ:大さじ1
片栗粉:大さじ4
-B-
みりん:大さじ1
砂糖:小さじ1
片栗粉:小さじ1
白ごま:小さじ2
【作り方】
鶏胸肉の皮を外し、スティック状にカット。
Aの調味料をあえて5分ほどなじませたら、片栗粉をまぶします。
これを、からっとして色付くまで揚げ焼きにしたら、揚げ物用のバットに移しておきます。
フライパンにタレ用調味料Bを加え、泡がわきあがって照りが出てくる程度に煮詰め、バットにある鶏肉と、白ごまを加えて絡めます。
揚げ焼きって油の温度調整が難しいですよね。時間をかけすぎて硬めに揚がってしまいました。
更にレタスを敷き、チキンとレモンを盛り付け、お好みで追加の黒胡椒を削りかけ、完成です。
ペアリングレポート
【総合評価】 星4つ:★★★★☆
【評価ポイント】
赤ワインの樽熟成からくるロースト感や、スパイシーなニュアンスが、黒胡椒の効いた甘辛い味に非常によく合います。
また、鶏胸肉の締まりのある肉質は、適度にタンニンがありアフターも長めのサクララベルとのバランスは非常に良いと思います。
全体的に好印象でしたが、やはり2020年の焼き鳥とおにぎりとのペアリングの時に感じた、「このワインは焼き鳥のためにあるのでは!」という程の感動には及びませんでしたので、星は一つ減らしています。
とはいえ、十分おすすめできる組み合わせですよ。これで3つ分サクララベル向けの提案ができたので、どれでもお好きなものをお試しくださいね。
2020年「焼き鳥」
2022年「チキンサンド」
まぁ、全部鶏ですけど・・・(笑)
最後にいつも読んでくださっている読者様にお知らせです。
こちらのコラムもかなり記事が増えてきたので、今後は隔週連載となりました。
少しお目にかかる機会が減りますが、メルマガで案内していきますので、今後もチェックしてくださいね。
今回のペアリングワイン:
今回のお題は、フアン・ヒル SAKURA サクラ 2021年です。
このコラムで取り上げるのも2020年、2022年に続いて3度目になります。
スペイン、フミーリャの赤ワインで産地はモナストレルです。
このコラムのライター
J.S.A.認定ワインエキスパート 西岡 卓哉
-
前の記事
ワインペアリング奮闘記 第186回 熟成ボルドーにジャスト!なペアリングです / シャトー・カンピヨ メドック 2007年 2023.03.11
-
次の記事
ワインペアリング奮闘記 第188回 家庭で楽しむフレンチ入門 / ル・ブルジョン ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 2020年 2023.04.01
コメントを書く