コンビニ惣菜ペアリング道 第6回「まいばすけっと×イタリア庶民の愛する白ワイン」

『コンビニ惣菜ペアリング道』第6回

新型コロナ対策の外出自粛でレストランやワインバーなどに行くこともままならなかった2020年4月に始めた、家で出来るだけ手間をかけずに色々なワインペアリングを楽しんじゃう・・・というちょっとズボラなペアリングチャレンジ企画です。

さて、それではまず本日選んだお題ワインからご紹介。

『カザーレ・ヴァレッキエーザ　フラスカーティ・レ・ルッビエ』
（イタリア /ラツィオ州産白ワイン
ブドウ品種：マルヴァジア・デル・ラツィオ種60%、マルヴァジア・ビアンカ・ディ・カンディア種20%、
トレッビアーノ・トスカーノ種10%、グレコ種10% / ステンレスタンク発酵・熟成）

2回赤ワインが続いていましたが、だんだんと蒸し暑くなってきましたので、今回は爽やかなイタリア産辛口白ワインをお題にしました。
首都ローマのあるラツィオ州で庶民に愛されるカジュアル白ワイン『フラスカーティ』。
フレッシュ＆フルーティ、という言葉がぴったり、そして少しミネラルの塩っぽさもある1本。
Firadis WINE CLUB30のマリアージュレシピでは、イタリア港町の味「魚介のリゾット」を紹介しています。

さて、今日のお題ワインに対するお手軽惣菜調達店は『まいばすけっと』さん。
イオングループさんが小規模店舗でコンビニ的に展開するこのお店。
今回はイオンさんがPBとして膨大な商品数を展開する『トップバリュ』のシリーズから選ぶ、という条件付きでペアリング惣菜を探してみました。
僕がアタリを付けて選んできたのは次の5つです。

【ペアリング候補のお惣菜 /どこが合いそうと思って選んだか】
・トップバリュ　コリコリ食感　ミミガー　55g（214円）⇒ポン酢醤油和えでワインのフレッシュ感に合わせたい
・トップバリュベストプライス　チルド肉餃子20個入り（170円）⇒　イタリアのラビオリ的に合わせてみたい
・トップバリュ　磯辺揚げ4本入り（159円）⇒海苔の風味、イタリアに似たようなおつまみが・・・
・トップバリュ　レモン風味でコリコリ食感 ひとくちスモークタン　103g(300円)
⇒タン塩のレモン風味に冷たいフラスカーティ、塩っぽさと食感が合いそう
・トップバリュ いかフライ さっぱり瀬戸内レモン風味27g(108円)⇒こちらもレモン風味の共通項と、サクサク食感

という想定の下、自宅で試飲・試食を実施しました。
僕の実食の結果、皆さんに是非ご提案したい絶対おススメのペアリングは・・・
『トップバリュ　磯辺揚げ4本入り（店頭価格税込159円）』との組み合わせ。

実は今回のこのペアリングは、『まいばすけっと』に一緒に買い物に行った僕の妻の発案。
ちくわに青海苔をまぶして揚げたシンプルな和風おつまみですが、フレッシュで塩っぽさのある辛口白ワインとよく合いそう、との意見で候補に入れました。

イタリア・ナポリにはピザ生地に海藻を練り込んで揚げた『ゼッポリーニ』というひと口おつまみがありますが、磯辺揚げはまさにそれと共通する味わいの方向性を持った料理。
きっと相性が良いのでは？？という仮説です。
僕の「餃子」チョイスも、「ラビオリ」をイメージしてのもの。
産地の料理と似たようなもの、味付けを選ぶ、のもペアリングのコツですよね。

結果、僕が選んだ他の4つよりも断トツに磯辺揚げが素晴らしいペアリングを見せてくれました。
柔らかな魚の擦り身がワインと混ざることでほろほろと溶けていき、青海苔の塩っぽさとワインのミネラル感が実にうまく重なり合いました。
ワインと料理が口の中で一体化した時の「別の料理に化ける感」・・・
これぞペアリングの醍醐味です！

僕自身の名誉のために一応言っておきますと、他の4つもワインと非常に良く合いました。
特に「ミミガー×ポン酢醤油」、相性良いですよ。
柑橘の酸味と醤油の旨みと白ワイン、実に食欲をそそる組み合わせでした。
ミミガーのコリコリ感と、このワインの少しだけ硬質でクリスピーな感じも好相性。
夏の前菜的おつまみに、丁度良いのではないかと思いました。

餃子、スモークタン、いかフライもワインが進むおつまみとしては正解。
餃子は酢と胡椒で食べるのが良いのではと思います。
今回は、どれも自然と夏っぽいペアリングになったな、と思います。
季節に合わせた食材・料理チョイスも、やっぱり大事ですよね。