コンビニ惣菜ペアリング道 第5回「業務スーパー×スペイン産樽熟カベルネ」

『コンビニ惣菜ペアリング道』第5回

新型コロナ対策の外出自粛でレストランやワインバーなどに行くこともままならなかった4月に始めた、家で出来るだけ手間をかけずに色々なワインペアリングを楽しんじゃう・・・
というちょっとズボラなペアリングチャレンジ企画です。

さて、それではまず本日選んだお題ワインからご紹介。

『ボコパ　コンデ・デ・アリカンテ　カベルネ・ソーヴィニヨン・バリッカ』
（スペイン/アリカンテ産赤ワイン
ブドウ品種：カベルネ・ソーヴィニヨン種100%　熟成：バリック6か月熟成）

前回に続き、スペイン産の赤ワインを選びました。
カベルネ・ソーヴィ二ヨン100%で樽熟成6か月という、典型的なパワフルタイプ。
軽い肉料理からソースのしっかりしたものまで様々なものと合わせやすく、「ご自宅の定番カベルネ」にして頂きたい大人気の1本です。

そして今回のお題ワインに対するお手軽惣菜は、最近メディアで取り上げられる機会も多く何かと話題の『業務スーパー』さんで調達してきました。
食品輸入卸の神戸物産さんが経営するこのお店、大型サイズの業務用食材・食品がすごく安く入手出来ますよね。

ということで今回は正確にはコラムタイトル通りの「コンビニ惣菜」では無いのですが・・・、
お店の中でも品揃えが多く広い売場面積を取っている「冷凍食品」を中心に物色してみました。
今回のペアリングで僕がアタリを付けて選んできたのは次の5つです。

【ペアリング候補のお惣菜 /どこが合いそうと思って選んだか】
・冷凍　マッシュルーム入りデミソースハンバーグ 150g（105円）⇒赤にはハンバーグを毎回必ず試します。
・冷凍　合鴨パストラミ(253円）⇒　鴨肉ローストの脂の甘みにペッパーたっぷりの辛み、カベルネに合いそう？
・冷凍　肉団子500g（172円）⇒　和風あんかけの甘みととろみが、このワインのストラクチュアとしっくり？
・冷凍　ピザ・マルゲリータ 25cm（298円）⇒　シンプルなピザと合わせてみたかったので・・・
・冷凍　フォーン・トゥエンティー アンガスビーフパイ (＠298円)⇒肉の凝縮感と濃い味付け×カベルネの濃さ

という想定の下、自宅で試飲・試食を実施しました。
その中でも皆さんに是非お試し頂きたい絶対おススメのペアリングは・・・
『冷凍　合鴨パストラミ 190g（店頭価格税込258円）』との組み合わせ。

前回の「ミニストップの焼き豚」に続き、今回もレンジ加熱や容器の移し替えが必要ない1品。
なんとただ自然解凍して切れば食べられる、という超手抜きおつまみです。
（＊解凍したてはちょっと水分が出ているので、少し乾いてからの方がおいしいです）
粗挽き胡椒のピリッとくる風味と、鴨肉の旨味に厚い脂からの甘みが実に本格的。
サイズも大きくこれで税込253円なんて・・・・もうワインおつまみに常備決定ですね。

そして予想通り『ボコパ』の樽熟カベルネとの相性ポイントはばっちり的中。
ワインが持つ黒胡椒のスパイシー感、樽のロースト感がまさにこのおつまみとぴったり。
果実の甘みとタンニンが鴨の脂を綺麗に中和してくれるので、食べては飲み食べては飲み・・・を永遠に繰り返せるのでは、と感じるほどでした。
ちなみにこのワイン、タンニンは比較的柔らかで軽めなので、鴨肉は少し薄め、目安5mmくらいに切っていく方が良いかと思います。

『ボコパ　カベルネ・バリッカ』はそもそも驚くほどに料理との合わせ幅が抜群に広いワインですので、その他4品も十分にペアリングが成立していました。
特に「肉団子」は、口の中である程度噛み砕いてからワインを入れると、その「悪い意味ではなくチープで昔ながら」な味わいが、驚くほど贅沢な味わいに変化しましたよ。
ピザとハンバーグは平均的なマリアージュ、アンガスビーフパイはもう少し力強い赤ワインでも良さそうです。

それにしても「業務スーパー」さんは面白いですね。
シーフード系の冷凍食品が揚げ物まで含め非常に豊富で、まだまだ試してみたいものが色々ありました。
次回は白ワインをお題に選んで、海鮮系を物色しに行きたいと思います。