コンビニ惣菜ペアリング道 第9回「おつまみ缶詰×和食に合う南仏産赤ワイン」

『コンビニ惣菜ペアリング道』第9回

新型コロナ対策の外出自粛でレストランやワインバーなどに行くこともままならなかった4月に始めた、家で出来るだけ手間をかけずに色々なワインペアリングを楽しんじゃう・・・
というちょっとズボラなペアリングチャレンジ企画です。

それではまず本日選んだお題ワインからご紹介しましょう。

『ドメーヌ・ド・ラ・バスティード　コート・デュ・ローヌ　(税抜販売価格：1,575円)』
（フランス/コート・デュ・ローヌ産赤ワイン
ブドウ品種：グルナッシュ種50%、シラー種30％、カリニャン種20% /　熟成：コンクリートタンク6ヶ月熟成）

今日のワインは、テーマを意識して選んでみました。
出汁や醤油・味噌の風味と非常に相性が良いな、と思っている仏コート・デュ・ローヌ産の赤ワインです。
非常にジューシィで渋みは控えめ柔らかタイプ。
和の甘辛系風味と良く馴染むので、WINE CLUB30のマリアージュレシピには『豚バラの肉じゃが』をご紹介しています。
豚肉の甘みと醤油味に、本当に良く合うんです！！

さて、そして本日のペアリングテーマは「缶詰」。
最近は国分さんがワインにも合うお洒落なおつまみを缶詰にした『缶つま』のシリーズが続々と発売されたり、TVの情報番組等でもご当地缶詰が取り上げられたりと、注目度の上がっているジャンル。
毎月おまかせで面白い缶詰が届くサブスクリプションサーヴィス、なんていうのもあるそうですよ。

ですが今回選んだのは、どこの食品店でも売っているような大定番アイテムだけ。
凝ったやつじゃなくて、ここをやってみたかったんですよね　笑
今回のワインなら絶対に定番系缶詰でいけるはず・・・
というわけで僕が今回選んできた「ペアリング候補缶詰」は、以下の6品です。

【ペアリング候補のお惣菜 /どこが合いそうと思って選んだか】

・ホテイフーズ やきとり たれ味(75g)　⇒　タレ味の焼き鳥ならこのワインと絶対に合うはず！
・いなば　ひと口さば味噌煮　115g ⇒ 味噌の甘みと、これは生姜を使っているのでスパイシー感も。
・タイランドフィッシャリージャパン さんま蒲焼100g⇒ さんま独特の風味、ワインで溶けるの食感がおいしそう
・ニッスイ　まぐろステーキ 130ｇ ⇒ 今回の缶詰では最高級品の部類（300円台ですが…）!食感に期待。
・明治屋 牛肉大和煮 90g⇒ 牛肉でやるなら、やはり伝統の大定番かな、と思いこちらを。
・明治屋 おいしい缶詰 国産真いわしと野菜のトマト煮 100g　⇒ 分かりやすくワインに合いそうなのも一つだけ。

という想定の下、自宅で試飲・試食を実施しました。
缶詰をこれだけまとめて試食する機会もなかったので新鮮な体験でしたが、やっぱりロングセラーはどれも魅力がありますね！
個人的には「ホテイのやきとり」がおつまみとして大好きですが、ペアリングが素晴らしかったのはとにかく『ニッスイ　まぐろステーキ 130ｇ』との組み合わせです。

このペアリングのポイントは一言でいえば「同化」。
歯ごたえはありながらも柔らかく火入れがされたまぐろステーキの身がほろほろ・・・と崩れたところに、赤ワインが「馴染んで、伸ばす」。
2つが完全に一体化して別の料理に昇華されるようなペアリングでした。
タレの甘みも程よくて、この缶詰はきっと多くの赤ワインと相性が良いはず・・・
次はブルゴーニュのピノとの相性を試してみたいな、と思いました。

赤身の魚は白ワインだけでなく赤ワインに合せてもおいしい、というのは大分知られてきていますが、わざわざ実際に試すにはちょっと抵抗があるかもしれません。
そんな時はこの缶詰で試すと、即座に納得できると思います。
是非とも試してみて下さい！

ちなみに、ワインと無難に合いそうな「真いわしのトマト煮」が意外に難しかったかな、という感じです。
このトマト煮は結構塩味が強く、もう少しトマトソースに甘みがあればどんなワインとでも会いそうだな…と思いました。
いずれこの手の「ワイン系缶詰おつまみ」にテーマを絞って研究してみようかと思います。
（＊それと・・・さんまの蒲焼は素直にビールかハイボールがおススメです！！）